第8話 飲みに行く

 前回から、PV132と☆4個を獲得できた。


 現在あるのは、☆53個と992リワード。


 もうやってらんないよ。

 糞システム。

 責任者出て来い。

 なんでハードモード設定なんだ。

 ☆とPV稼ぐなら、枷無しのイージーモードだろうが。


 ざまぁ、主人公最強、異世界転生の三点セットだな。

 どれかひとつ欠けても駄目だ。

 それだってPV稼げるか微妙なのに。


 文句言っても仕方ないが、やばい、金が貯まらない。

 デシーラ解放どころか、俺が奴隷落ちしそう。


 コメントを4つ貰った。

 励ましが嬉しい。

 それだけで頑張れる。


 飲みに行くか。

 キーパーを誘うことにする。


「飲みに行きたいんだが」

「小遣いも稼がせてもらったし、俺が奢る」


 奢りなら呪いは発動しないだろう。

 夕暮れになりキーパーが上がりになった。


 酒場はどこも似たような雰囲気だな。


「酒場が珍しいのか」

「いいや、俺の知っている酒場と変わりがなくって」

「まあな。酒場はどこも似たようなものだ。ただし、睡眠薬を盛られたりする場合がある。行きつけの酒場以外には行かないことだ」

「肝に銘じておくよ」


 雑談でキーパーと盛り上がった。


「ケンジは、デシーラが好きなのか」

「好きなのかな。恩人だという思いはあるけど」

「解放したいんだろ。そこまで行くってことは好きなんだな」

「小説の中では結ばれたけど」

「解放頑張れよ」

「ああ、無理だと思うけど、諦めるわけにもいかない」


 呪いも発動しなかったし、いい気分で酔えた。

 安宿に入って103イールを払う。


 部屋に入りお湯を受け取って体を拭いてから、洗面器とタオルを廊下に出した。

 施錠して、薪の木槌でくさびを打つ。


 デシーラは今頃何を思って何をしているんだろうな。

 借金奴隷の待遇は悪くない。

 だが、デシーラは少し違うようだ。

 檻に入れられる借金奴隷はいないそうだ。


 でも足がないから逃亡の恐れはない。

 キーパーの話では、他の借金奴隷が一緒に住むのを嫌がっているのだろうと言っていた。

 虐めじゃないが、ハブられている。


 可哀想だな。

 一刻も早く檻から出してあげたい。

 色々なことを考えて、眠らないでいたら、鍵をガチャガチャやる音がした。


「盗賊だ!」


 俺は叫んだ。

 そして、戦闘音。

 やがて静かになった。

 くさびを外して扉を開ける。

 廊下は血の海だった。

 宿の従業員が短剣を両手に持って佇んでいた。


「すぐに綺麗にしますんで。いいや儲かったな。たんまりもっていて戦闘したお代がでたぜ」


 あの盗賊は始末されたらしい。

 それにしても二度も盗賊に遭うなんてな。

 いいや、後をつけられていたか、誰かが俺の部屋を報せた。


 うん、これからは尾行には気をつけよう。

 そう言えば、部屋に入ってすぐに扉の閉まる音がした。

 おそらく盗賊は近くの部屋に潜んでた。

 扉を少し開けて、廊下の様子を窺っていた。

 きっとそうだ。


 武器が居る。

 モンスターとやり合うのにもだが、対人戦闘でも武器が要る。

 きっと高くて買えないだろうな。

 明日になったら考えよう。


 でも最強武器みたいなのを書いてみるか。


「【カクカク】」


 俺は剣を抜いた。

 剣からは紫電の雷光がほとばしった。

 雷鳴剣、そういう名前の剣だ。


 対する敵は、ギガントボアの集団。

 体長は3メートル近くある猪だ。


 突進するギガントボアに雷鳴剣を叩きつける。

 閃光が起こり、ギガントボアから煙が上がる即死だ。

 この雷鳴剣は当てさえすれば、敵を感電させて倒す。


 ギガントボアの突進をかわしながら次々に雷鳴剣を当てていく。

 やがて立っているのは俺しかいなくなった。


 俺は雷鳴剣を高く掲げた。

 雷光が地上から天高くほとばしる。

 それは雲を切り裂き轟音を響かせた。


 俺は雷鳴剣を鞘に納めた。

 ふっ、決まった。


 空に点みたいな物が見えた。

 近づいてきて正体が分かった。

 ワイバーンだ。


 さっきの雷光を見たのか、ギガントボアの肉が欲しいのか。

 空を飛ぶ敵に雷鳴剣は分が悪い。

 俺は腰に差してある拳銃を抜いた。


 魔導レールガンだ。

 その射程は数キロにも及ぶ。

 俺の視力がもっと良ければ、さらに射程は伸びる。


 魔導レールガンを構える。

 ワイバーンに向かって発射。

 弾は大気の摩擦で燃えながら、光の筋を引いて、ワイバーンに突き刺さる。


 ストライク。

 ワイバーンは錐もみしながら落ちていった。


 このレベルの敵なら楽勝だな。

 ドラゴンにも負ける気がしない。

 俺に敵う敵と言ったら邪神ぐらいだろう。


 書いてて虚しくなった。

 俺はたぶんオークにも負ける。

 ゴブリンには勝てると思うけど、所詮そのレベルだ。


 圧倒的な近接戦闘力と遠距離戦闘力が欲しい。

 手に入るのだろうか。

 無理だと言っていたら始まらない。

 やるだけだ。


 身近な物で装備を作るんだ。

 最強装備とはいかない。

 恰好悪くても、一歩ずつだ。

 最初は誰だってナイフみたいなちっぽけな物から始まる。

 だよな。

 やったるぜ。


 くさびを確認してから、寝入った。

――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、なし

 ☆残り53個


今回の収支:

 収入

 132リワード


 支出

 宿代とお湯、銀貨1枚と、銅貨3枚、103イール。


 残金

 889リワード


次の分岐:


 アンケート分岐。

 装備を作ることにした。


 ①肉杖を作る。肉杖、何かエッチな匂い。魔法使いしかないしょ。

 ②靴に鉄串をつける。鉄の爪ならぬ、鉄の足。男なら格闘家。

 ③スリングを作る。石の拳骨を食らわせてやる。遠距離攻撃最強


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 8/27日の午後3時締切です。

 同数は両方やります。


すこし未来の分岐:


 15話までに大きなことをする。デシーラが一緒に喜んでくれて怒りも解ける。

 できなければ、デシーラが口をきいてくれなくなる。


かなり未来の分岐:


 48話までに10万リワード貯めるとハッピーエンド

 未満だとバッドエンド。


名前:健司・金子

レベル:4

魔力:48/80

スキル:

 カクカク[ ]ⓘ

 点火ⓘ

 剛力ⓘ

 早足ⓘ

 回復ⓘ

 擬死ⓘ

 水生成ⓘ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る