第4話 ざまぁ

 前回から、PV432と☆24個を獲得できた。


 現在あるのは、☆70個と544リワード。


 コメントを4つも貰ったぜ。

 固定ファンがいるのは嬉しい。

 さらに嬉しいことにレビューコメントを貰った。

 なので、PVが爆上がりした模様。

 奇跡としか言いようがない。

 前々日が83が前日が432。

 5倍も伸びるとは、ほんとうに爆発だな。


 懸念としては、フォロワー数が少ない。

 前に読んだエッセイでは☆の数の3倍ないとおかしいらしい。

 これまで獲得した☆合計は81個で、フォロワーは51人。

 おいおい、不正が疑われるレベルじゃないか。

 どうしてこうなった。


 フォローもお願いします。


 残高が200リワードを超えた。

 これでさすがに古着が買えるだろう。


 古着屋に行く前に、井戸で水浴びをする。

 タオルが無いので着てた服でこする。

 昨日、殴られて蹴られた場所が痛い。

 痣になっているのが分かった。

 幸い骨には以上がないようだ。


 暴力を振るわれた時は3日ぐらい動けないとも思ったが、この体の回復力が高くて助かった。

 モンスターがいるような世界だから、人間もタフなのかな。


 古着屋に行くと店員にジロジロと見られた。


「100イール以下で、一式見繕ってくれ」

「その一式だと、新品の下着、シャツ、スボンだな。まあ最低の一式だが、いいか」


 96イールで、服が整えられた。

 960円相当で一式か。

 日本でトランクスは180円ぐらいだったから、妥当なんだろうな。


 靴は次の機会にしよう。

 まだ穴が開いたりしてるわけじゃないからな。


 とにかく文明人になれた気分だ。


 俺はマーダーの住処を浮浪者の聞いた。

 そして、物陰からマーダーを観察する。

 よし、顔はばっちり覚えた。


 勝負だ。

 堂々とした態度で、門の所に行く。

 怯えたら駄目だ。

 はったりを利かすんだ。


「こんにちは」

「酷い面だな。暴行の被害届か?」

「いや、自分で復讐したい。それで、喧嘩は両成敗だよな」

「まあな。喧嘩はお薦めしない。場合によっては両方逮捕しないといけないからな」


「だが、相手が犯罪者なら別だよな」

「おう、犯罪者なら捕まえれば賞金が出ることもある」

「手配書を見せてくれ」


「手配書が何だって?」


 詰所から門番が出て来た。

 こいつは俺を蹴った奴だ。


「犯罪者らしき男を見つけた。手配されているか手配書で確認したい」

「お前は、どっかで会わなかったか?」

「昨日、蹴られた奴だよ」

「ああ、あの他所の街から来た浮浪者。ひょっとして就職したのか。蹴って悪かったよ。だが、犯罪者のゴロツキが増えると思うとついな」


「俺は物書きだ」

「小説家か。それはまた丁寧にしないとな。あることないこと書かれて、上司の耳に入ったら困る。蹴ったことは謝るよ。申し訳なかった」

「手配書を見せてくれれば、赦す」

「手配書なら、誰にだって見せるさ」


 手配書を見せて貰ったが、マーダーの名前の手配書はなかった。

 やっぱりな、恐らくは。

 あった、たぶんこれだろう。

 似顔絵で探したらすぐに分かった。

 マーダーの本名はコワードだ。

 喧嘩で相手に怪我を負わせて逃亡したとある。

 人殺しと名乗っていたが、違ったようだ。


「こいつだ」

「よし、お詫びの意味も込めてこいつへの復讐を手伝ってやるよ」

「俺はケンジだ。あんたは?」

「キーパーだ」


 キーパーと一緒に、マーダー、本名はコワードの住処に行く。

 コワードは、俺を見つけるとニタリと笑った。

 キーパーはコワードの背後に回り込んでいる。


「良い服だな。寄越せよ。やっぱり金を持ってたか。自分から差し出しにくるとは殴らないでおいてやる」


 俺はじりじりと間合いを詰めた。


「おい」


 キーパーがコワードに背後から声を掛ける。

 コワードの注意が背後に逸れた。


「【剛力】」


 俺は、踏み込んでコワードの襟と袖を掴んだ。

 大外刈と格好良く行くつもりが、浴びせ倒しになった。

 コワードは倒れ、後頭部を打った。


 俺はすかさず寝技に行く。

 腕ひしぎ十字固めといきたがったが、不格好な寝技になった。

 コワードが暴れる。


 キーパーが素早く、コワードの両足を縛った。

 コワードは抵抗をやめた。


「コワードだな。手配書がある。相手の治療費として金貨3枚、3万イールの損害賠償が請求されている。払えば喧嘩の罪として、1回のむち打ちだ。払えない場合は犯罪奴隷落ちだな」


 キーパーがコワードがどうなるか告げる。

 コワードはうなだれた。


 ざまぁ、まあ乱暴者の末路なんて、こんなものだ。

 連行されて行くコワードを見送る。

 住処にある見覚えのあるカップを手に取った。

 取り返したぞ。


 利子を取っても良いよな。

 コワードの他の食器や道具に手をやると激痛が走った。


――――――――――――――――――――――――

 警告!カクカク以外の報酬は受け取れません。

――――――――――――――――――――――――


 盗みや略奪は駄目っていうことね。

 了解。


 門の所に行く。

 キーパーが迎え入れてくれた。


「ケンジ、少ないが賞金だ。銀貨3枚、300イールだな」


 受け取ったら、激痛が走った。


――――――――――――――――――――――――

 警告!カクカク以外の報酬は受け取れません。

――――――――――――――――――――――――


 まあそうだよな。


「お金は受け取れないんだ。呪いでね。賞金は門番さん達で飲み食いしてくれ。差し入れだよ」

「すまないな。また何か困りごとがあったら、俺の所へ来い。犯罪に関わることだったら相談に乗る」

「ありがと」


 キーパーは気にくわない奴だと思ったが、良い奴だったんだな。

 正義感で俺を蹴飛ばしたのだろうな。

 浮浪者が増えて犯罪が起きる現状を憂いて、うっぷんが溜まっていたに違いない。


 服も着たし、デシーラに会いに行ってみるか。

 美味いパンと美味いスープをお土産に。


 デシーラの現状は何となく分かっている。

 たぶん奴隷だ。

 優しい彼女が犯罪を起こしたとは思いたくないから、きっと借金奴隷だな。

 会いに行ったら、事情を聴いてみよう。

――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、なし

 ☆残り70個


今回の収支:

 収入

 432リワード


 支出

 服、大銅貨9枚と、銅貨6枚、96イール。

 食費、大銅貨2枚と、銅貨4枚、24イール。


 残金

 424リワード


次の分岐:

 残金が1000リワード以上だとデシーラと仲良くなれる。

 未満だと帰ってと言われる。


ステータス:


名前:健司・金子

レベル:1

魔力:0/5

スキル:

 カクカク[ ]ⓘ

 点火ⓘ

 剛力ⓘ

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