「障がい者割引」タップしたら……

第1話

休日に映画見に行ったら。

無人券売機で慣れないながらも「障がい者割引」タップして。千円で見られる作品だったからそのまま操作。

五千円札投入してお釣りをもらってたら。

となりの券売機で同じ映画の券購入してた奥さんが

「千円でみれるんだ」

というと間髪入れずに旦那さんの方が

「それだけ金がねーんだろ」

だって。

……障がい者です。手帳もあります。お金は確かにないけど「割引」です。他に介助人、付添人もいなくて私一人分を千円で購入したんです。

ご夫婦にはお子さんもいました。

障がい者割引で買う画面が見えていなかったのか、割引でものを買うのはお金がない人のすることと思ったのか。どういう意図で旦那さんが私を「金がない」認定したのかわかりませんが。

浅慮だと思います。お子さんも、ヒロアカの

「ユア　ネクストたのしみ！」

て、家族で映画のチケットを買っていたようです。

安く済ましている人を見て咄嗟に出た言葉なんですかね。

私も常識や直感、読解力足りない方だと思うけれど。

……まさか自分から

「わたし、障がい者なんで、映画や美術館など割引させていただいてます」

とか。

言わんし……。

今回も咄嗟に言葉が出なかった。