信じてるから

天川裕司

信じてるから

タイトル:信じてるから


ミハル「別れる別れるって全然別れてくれないんじゃないの!」

「しょうがねぇだろ!こっちだっていろいろあんだよ!」

ミハル「いっつもそんな言い訳ばっかして!…もうイイわよ。あなたと一緒に居たって、未来も何もないわ。もうやめましょこんなこと」

「…やめましょって、別れるってのかよ」

ミハル「別れるも何も、初めから付き合ってなかったじゃない私たち…!」


「おい、おい!どこ行くんだよ!」

ミハル「もうあなたの所には絶対来ないから。私にも近づかないでね。じゃあね」

「おい!」


俺は不倫をしていた。

妻が居ながら新しく彼女を作り、

その新しい彼女と将来を約束しようとまでしていた。

でも、どうしても踏ん切りがつかない。

その新しい彼女・ミハルとの間にまだ

安心のようなものがなかったから。


まぁ確かに不倫しといてこんな事は言えないけど、

離婚して結婚するヤツとか、得てしてみんな

こんなとこ通ってきてんじゃねぇのか。

そんなふうに自分を落ち着かせる毎日だった。


で、結局ミハルは愛想をつかし、

俺の元から去ってしまった。

「しょうがねぇ。戻るか」


妻の由希子は俺のことを信じてる。

あいつから俺に惚れてくれたから

惚れた弱みでもあったんだろう。

でも俺もこれを機に、少し真面目に生きてみようと思った。

本当はもっと早くこう出来ればよかったんだが。


そして数日後の夜。

俺は久しぶりに由希子と夜をまったり過ごした。

「俺にはお前だけだから。心配しなくてイイよ」

由希子もこれまで少し、

俺の女関係に不安を覚えてた時期がある。


由希子「うん。あたしはあなたのこと信じてるから大丈夫。ずっと一緒に居ようね」


由希子は本当にイイ奴だ。

まるでなんでもかでも許してくれるように

こいつはいつも微笑んでくれる。


「今度2人で一緒にさぁ、どっか旅行にでも行こうか?なぁ?」

久しぶりに俺は由希子にそう言った。

由希子「ほんと?うれしい」


「そうだ。パンフレット確かここにあったな」

早速見てやろうと思って、ベッド下をまさぐった。

無い。

「あれぇ?確かここに置いといたんだけどな」

はっきり見てやろうと覗いた瞬間、

「ん?…えぇわわわぁ!」


(ハルカが凝視してこっちを見てる)

由希子「ウフ、あたし、あなたのこと信じてるから」


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=sZ-33CBYD_4

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信じてるから 天川裕司 @tenkawayuji

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