ジ・エンド
家に帰るのがあっという間だったのだろう。
眠りについている訳ではなく、ただぼーっとしていただけだったのにも関わらず。
きっと現実味が無かったのだろう。
そりゃそうだ。映画の話かこれは。
たった1日。それだけで何とかなった。もう安心していいのだろうか。
奴らの2日の猶予をただ無為で待っていた。
3日目の朝。
奴らが来た
約束通り猶予を守ってやって来た。
「よぉ、兄ちゃん」
前によく絡んできた男がまたきた。
「それで?例のものは?」
「あるぞ」
そう言ってダンボールを開き、袋を取り出した。
「死体は埋めた。それが証拠だ」
そう言って前にいる男に渡した。
「こいつは・・・」
あいつの髪だ、と呟いた。
そして、奴らが目を合わせ、コクン、と頷く。
「ありがとうな。助かったよ。それじゃあさよなら」
そう言って懐から何かを取り出した。
あれはー
パン
コロンと薬莢が落ちると同時に俺の体が地面に落ちた。
生温かい液体が床に広がり、俺の体は生気を失っていく。
「なんでっ・・・」
「お前を生かす、とは言ってねぇ。あいつの妻のように、あいつと関わった奴は殺す」
『妻とここで再開する約束したんだ』
長髪の男ははにかみながら話していた事を覚えている。
彼はもう再会できないのか——
そう考えながら俺の意識は途絶えた。
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