第13話 お宅訪問(予定外)
夕方。二人はその日のうちにメルースト邸を訪れた。
「いやあどうも、こんばんわ」
玄関でエドがそう言うと、ジゼの目が少し細くなる。彼女の表情が変化するのは相当なことだ。
「すみません、こんな時間に」
ヨライネがすかさず頭を下げる。空気を読んだのか、エドも紳士らしく頭を下げた。
「ご用件を」
ジゼは相変わらずの冷たい調子でそう言った。
ヨライネは顔を上げ、優しい表情で真っ直ぐに言った。
「解決をしに来ました」
それを聞くとジゼは少しの間黙った。いつも通り感情は読み取れないが、ヨライネは彼女から、微かに重たい空気を感じた気がした。
エドは、ジゼの魔力をじっと見つめていた。
「こちらです」
そしてジゼは、いつかと同じように、何も言わないまま入室を促した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます