第68話

昨日、蒼夜たちにギルドを設立させて、今では俺もギルドの一員。


ギルの名前は【幽霊騎士団ファントムナイツ


なぜ、この名前をつけたのか蒼夜に尋ねると。


「10人中、5人。半数が幽霊ギルド員なんでしょ?だからファントム(幽霊)ナイツ(騎士団)。ピッタリだと思いませんか?」


と、笑いながら答えた。


確かに、言えてるな。


今日は、蒼夜達5人に。亜里亜、ガイ、キョウの3人が、USOのウェポンスキルや、ジョブスキルの関連性を教えている。


蒼夜、カナタ、シャナの3人には、ガイがウェポンスキルの使い方を。


沙耶には、キョウが鍛冶スキルに関連するジョブスキルを。


けいには、亜里亜が魔法スキルの取り方と、ジョブスキルの関連性を教えている。


教える事のない、俺とミリアさんはと言うと。


ミリアさんは、ハウスの1階にある。自分の店(売り場)に行き。


俺はと言うと、暇を持て余していた。


《うん。狩りに行こう。》


そう、思った俺は。1人寂しくハウスを出ていく。


と、出てきたのは良いが。何処に向かう?


空を見上げて、考える俺。


《アソコにするか》


ある場所を、思い浮かべた俺は。


腰袋から巻物を取り出して、ルーンブックの〝ある〟場所を押して使用する。


光のエフェクトに包まれて、俺の身体が転移される。


*ルーンブック*

【ルーン石を収納できる本。1冊で、10箇所まで登録可能。 祝福ブレスアイテム。】


祝福ブレスアイテム*

【死亡した時でも、死体の中に残らない祝福されたアイテムの事を言う。 ルーン石はブレスアイテムではない。】



*アミューズの草原*


俺が帰還リコールで飛んでのは、視界一杯に広がる草原地帯。


帰還リコールの魔法*

【ルーン石にマークした場所に移動する為の魔法。】


記録マークの魔法*

【自分が帰還リコールしたい地点を、ルーン石に記憶させる事ができる魔法。】


此処は、アミューズの草原と呼ばれる、見た通りの草原地帯。


この、草原には。多くの野生動物達が生息している。


それこそ、危害のない一般の草食動物から、凶暴な肉食動物。


果ては、動物系のモンスターまで生息している。


俺がココに来た理由は、恐らく生産で使う事になる〝皮〟集めの為だ。


キョウが沙耶さやにレクチャーすると言う事は。恐らく、沙耶が生産職に力を入れる事に成るだろう。


推測だが、沙耶は鍛冶スキルしか取っていないと思う。


理由は、ドレイク戦に参加していたからだ。


普通は、鍛冶スキルを取ると。生産系のスキル重視にスキル編成をする。


そうしないと、作った武器防具に特殊効果が付かないからだ。


まぁ、どんなスキル編成をするのも、本人の自由だから好きに取れば良い訳だけど。


蒼夜に武器を渡したくらいで、俺に突っかかって来るくらいだ。


相当な負けず嫌いの筈だ。


裁縫ソーイングスキル上げで使うと思われる、皮を集めに来たわけだ。


そんな事を考え、煽動アジテーション平和ピースを奏でながら、次々と動物たちとモンスターを狩る。


30分ほど狩った所で、女性の声が、俺の耳に入る。


「ちょっと!タゲ持っていかないでよ!」


どうやら、他人のタゲを奪って、扇動したようだ。


「ごめん。気が付かなかった。」


素直に俺は謝る。


「速く平和ピースで、その子のタゲを外して!高ステータスなの。その子!」


どうやら、魔物使いテイマーの人らしい。


俺が、さっき扇動で同士打ちをさせている。ナイトメア。


その、どちらかの一方が、高ステータスらしいのだ。


★ナイトメア★

馬型のモンスターで肉食。 騎乗できる乗り物の一種。

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