第60話

「うわ・・・なに・・・そのチート過ぎるスキルは・・・。」


「ステータス半減って・・・鬼畜すぎる・・・。」


思わず呟くカナタと、シャナ。


「まぁ、成功値は。抵抗値レジストスキルによって、左右されるから。


レジスト100%の人で、30%前後でしか掛からないからね。」


軽く答える亜里亜。


「アホか、お前は?」


亜里亜の答えに、イクルが言う。


「イクル、酷くない!?」


「あのな、亜里亜。お前が、高台に登って、攻めてくる相手側に向かってOSオリジナルスキルを使ってみろ。


どれだけの人数が、お前のOSオリジナルスキルの餌食になると思っているんだ?」


そう。亜里亜のOSオリジナルスキルの最大の長所は【亜里亜が視認できる範囲】と言う特典だ。


とどのつまり、どんなに離れていても。亜里亜が視認出来れば、OSオリジナルスキルに掛かる可能性が有るのだ。



「あぁ・・・・成る程・・・・」


「今は、勢力戦しか実装されていないが。


いずれは、大規模な対人仕様が実装されるはずだ。


USOでのウェポンスキルの性能が、対モンスター戦よりも。


対人戦向きなスキルが多いことを考えれば、有り得ない話でもない。」



「あんた、そこまで考えてたのね。」


亜里亜がイクルを見ながら言う。



「当たり前だろう?CBクローズベータからやってて、お前こそ気が付けよ。」


その時、ソフィアが皆の飲み物と、ケーキをカートに乗せて部屋の中に入ってきた。


「お待たせしました。」


そう言って、ソフィアがテーブルの上に、飲み物とケーキを切り分けて置いていく。


「あ、ソフィアちゃん。私にも何時もの御願いね。」


「畏まりました。」


一礼して、再び部屋を出ていくソフィア。




 * * * * * *




蒼夜達と亜里亜が合流してから、リアル時間で20分後。


1人の男性が部屋の中に入ってきた。



「すまん。待たせた。」


身長は180以上。


短めの短髪で、髪の色はオレンジ色。


切れ長で青い瞳。


ガッシリとした体型で、如何にも戦士と言う風格をしている。


銀色のプレートメイルを纏い、左の手には白い盾を持っている。


腰には銀の鞘を差し、如何にも立派そうな装飾が施された剣を携えている。



「勢力戦だったなら、仕方がない。」


「そう、言ってくれると助かる。」


そう言って、室内に視線を這わせ。イクルに視線を向ける。



「今日、知り合った知人だ。」


それだけを男性に言うと、ソフィアにコーヒーを淹れる様に伝える。



ソフィアは、イクルの言葉に従い。コーヒーをポットからカップに注ぎ、空いているソファーの前のテーブルに置く。



男性は、ソフィアに淹れられたテーブルの前に移動すると。



「ガイだ。」


それだけ言って、席に座り。コーヒーを口に含む。


蒼夜そうやです。」


沙耶さやです。」


「カナタです。」


「シャナって言います。」


けいと言います。」


5人が自分の名前を言い、自己紹介をする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る