第56話

* 正式サービス開始 60日目 *


ようやく、私のスキル値も100%になって、スキル称号がGM(グランドマスター)に達成した。


今の、私のステータスは。


プレイヤーネーム:水無月

性別:♀


メイン職業:戦士


筋力 (STR):200

知識 (INT): 40

器用さ(DEX):100

素早さ(QUI):200

体力 (STM):180


生命力(HP) :200

魔力 (MP) :180


 取得スキル

斬撃  :100%

戦略  :100%

盾   :100%

治療  :100%

魔法実技: 40%

魔法耐性:100%

索敵  :100%

乗馬  : 40%


取得OSオリジナルスキル:無し


 メイン武器

HQハイクオリティー白銀のロングソード

HQハイクオリティー白銀の盾


 防具

ミスリルの鎧【ブラストメイル系】

:頭(サークレト)

:胴体【ブラストメイル系】

:腕【ブラストメイル系】

:脚【ブラストメイル系】


まぁ、本当に。


GMグランドマスター間際になると、スキル値が全然上がらなくて。


なんど挫けそうになった事か……。


今、私は首都フィーアのハウス販売所にいる。


私、ラクス、あやとで、ゴールドを出し合って、3人での共有ハウスを購入しようと言う事になり。


私が、代表でハウスの権利書を買いに来ている。


最初はラクスに、ハウス所持者になって欲しかったのだけど。


ラクスと彩の要望で、私がハウス所有者になってしまった。


ちなみにガーランドは、ダンさんのハウスに居候と言う形で部屋を借りている。


まぁ、実際問題。 女3人のハウスに、男性1人はキツいでしょ・・・。


主に、男性であるガーランドの方が。


権利書を購入して、ラクスと彩の居るハウス建設予定地に帰還リコールで飛ぶ。


「お待たせ。」


私の声に2人が振り向く。


「早く早く。」


あやが急かす。


「わかってはいても、ワクワクしますね。」


笑顔でラクスが言う。


「うん、うん。 それじゃ、権利書を使うね。」


私はステータスウィンドウを開き、権利書をタップして使用する。


目の前に、ハウスの土台が出来上がる。


【簡易設定で建てますか:YES/NO】


ラクスと彩には見えていないが、私の視界にはシステムメッセージが現れている。


私はYESの箇所をタップする。


すると、土台の上に木で出来た2階建ての家が建った。


私達が購入したハウスは、ダンさんのハウスより2ランク下の小型のハウスで。


縦横に10メートルの大きさで、最高で屋上を合わせて4階まで増築可能。


基本ストレージは300で、増設によって最高2000まで拡張可能。


*注意*

*ダンの所持ハウスは、縦20メートル:横15メートル。

*最高で屋上を合わせて4階までの増築可能。

*基本ストレージは600で、増設により最高5000まで拡張可能。


最大格納数ストレージ

*ハウスに置く事のできるアイテム数の上限。

*武器防具を入れておくオブジュ型の【宝箱】、制作に必要な【金床】【糸紡ぎ機】【溶鉱炉】にタンスや、明かりを灯すランプやロウソク、椅子、カップなども、最大格納数ストレージ総数の一部に入る。

*大きさにより、設置ストレージ数は違ってくる。


「「「きゃぁ! ひろーい!」」」


家の中に入り、部屋の中を見て私達が声を揃えてあげる。


部屋の中には、本当に何もない空間だけが広がっている。


現実世界リアルで、部屋を借りた時みたいに。


キッチンにトイレどころか。


キッチンも無ければ、トイレもないし風呂もない。


本当に、壁の仕切りも何もない、部屋だけの空間なのだから、広いのは当たりまえだけど。


こんなに、何もない部屋を見るのは初めてなのだから、声くらいは出るのは見逃して欲しい。


外から見た外見は、二階建てなのだけど。


中に入ると、二階への階段もなく。


二階になるはずの天井もない。


この何もない状態から、二階の床になるオブジュを選んで設置する。


そして、二階へ上がる階段を選んで設置する。


色々と、ハウス自体の外壁や、屋根、床の種類、部屋の中の壁の模様、階段の種類、などが数多く用意されているが。


初期設定の種類以外は、全てゴールドが掛かってしまう。


私は、ひと通り家の中を見て堪能すると。


ステータスウィンドウを開きハウスの項目から、ラクスとあやを〝家の共有者〟にする。


共有者にする事で、ハウスのカスタマイズ権利や、鍵なしでのハウスへの出入りができるようになり〝自分専用〟のアイテム箱を設置することができる。


ただし、私(水無月)は、ラクスと彩の専用アイテム箱を開けて、アイテムを取り出す事ができるが。


ラクスは、彩と私の(家主)、アイテム箱を開くことはできないし。


あやは、私とラクスのアイテム箱は開く事ができない。と、言う仕様だ。


「さて、それじゃ。 引越しを始めますか。」


私とラクスは、彩の言葉に頷いて、玄関を開いて家から出る。


転移門ゲート。」


最後に出てきた彩が、 魔法で転移門ゲートを出し、それを3人で潜って首都フィーアの南門の近くに出る。


3人揃って、銀行預り所に入り、預けていた家具などのアイテムをポーチの中に移す。



*注意*

*〝表現が変だ〟と、思うかも知れないけど。

*ポーチの中には、大きさに関係なく、ウェイトを超えなければペット以外のアイテムは入る仕様。



ハウスに必要な家具などは、ダンさんに作って貰った。


ハウスに戻り、テーブルと椅子を出し部屋の中央にセットする。


それから、飲み物と軽く摘む物をテーブルの上に並べて3人で〝ハウスの外壁〟と〝部屋の作り〟を再確認する。


いま現在の、所持ゴールドは120万ゴールド。


ハウスの購入資金で、三人の所持金の9割を使ってしまったが『悔いはない!』。


流石に、この所持金で、内装も外装も変更するのは不可能だ。


外壁の種類は、初期設定で選べるのは4種類。


ログハウス風の丸太外壁。


木の板目風の木目外壁。


レンガ風の外壁。


石造り風の外壁。



私がハウスの外壁ウィンドウを〝可視状態〟にして、ラクスと彩に見せる。


「私は、ログハウス風が良いなぁ。」


「私は、木目風が良いですねぇ。」


「私は、石造り風かなぁ。」


上から、水無月、ラクス、彩。


見事に意見が分かれた。


3人は、お互いの顔を見ると同時にポーチの中に手を入れてアイテムを取り出す。


これは、ハウス購入の話が出た時に3人で決めていた事。


取り出したアイテムは〝サイコロ〟2個と〝ダイスカップ〟。


★サイコロ:アイテム★

*1~6迄の数字が表示されている。


★ダイスカップ:アイテム★

*ただの、プラスチック製のカップ。

*色の種類は豊富で百種類以上ある。



3人同時に、ダイスカップの中にサイコロを入れて、勢いよくテーブルの上にカップを逆さまにして置く。


「恨みっこなしだよ。」


私の言葉に、ラクスと彩が頷く。


3人同時に、ダイスカップを上に持ち上げる。



水無月:10


彩  :9


ラクス:3



「しゃぁっ!」


自分の数字が、1番大きな数字だった事に思わずガッツポーズを取る私。


意見が多数決で解決されない時は、サイコロ2つを振って1番大きな数字を出した者が決定権を得る。


それが、ハウス購入時の話が出た時に決めた約束事。


こんな感じで、ハウスの〝床の模様〟〝天井の色〟〝内壁の模様〟〝内壁の色〟〝屋根の模様〟を決めていく。

 

1階は、客間とキッチンに為り。


2階は、3人共用のアイテム置き場。



 3Fの部屋割りは、こうなった。


 | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄|

 |カ|ラクス   |ベ |

 |イ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ラ |

 |ダ|水無月   |ン |

 |ン| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ダ |

 | |彩    _|__|

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



私たちがハウスを建てた場所は、海岸エリアヒスローの町から離れた処にある、小高い山間の中腹の開けた場所。


この場所を見つけたのは本当に偶然で。


この場所を計測したら、丁度このハウスの面積ギリギリで建てれることが分かったので、この場所に3人でハウスを建てることにした。



理由は、ここからの景色が気に入ったから。

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