第30話
「生来さんは! 理由も無しに、そんな事はしないです!」
水無月が、泣きそうな表情を浮かべて言う。
「
ちゃんとした、理由はあるんだがな。」
「アイツが殺ったのは、初心者を騙して、レアなアイテムを格安で手に入れるタチの悪いプレイヤーだよ。
それ以外にも、初心者に粘着する
女性プレイヤー達に、セクハラ紛いの行為を繰り返したプレイヤー達さ。
だから、掲示板の書き込みなんて、9割は嘘さ。」
「ほらねっ!
嬉しそうな表情で、
「なら、何で、それを言わないんだ?
別に悪い事をしていないだろう?
逆に、自分の悪評をばらまかれているんだ。
反論の言葉くらい、発言してもいいんじゃないのか?」
ガーランドの発言に、水無月と彩の2人が、ダンの顔を凝視する。
「まっ、性格なんだろう。
アイツは、自分の知らない人には、どう思われようが関係ないと思っている。
自分のことを、ちゃんと理解してくれる人にだけ信じてくれれば良い。
それが、アイツの自念だ。」
「ひゅー。 格好いいね。 俺には真似できないや。」
ガーランドが、茶化すように言うと。
「そうね。 普通は周囲の評価や、視線を気にするもんね。」
「自分が正しいと思っている事に、誰がなんと言おうとも曲げない。
自分の信念を曲げない、人に左右されない。
言うのは簡単だが、実行するのは難しいぞ。」
「でしょうね。
誰だって自分が可愛いんだから、周囲の視線や評価を記するわよ。
私だって、そう。」
暗い表情で彩が言う。
黙って、
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