第27話

サービス開始 15日目


ガーランドと、あやと、私の3人で。


今は、ダンジョン【ユノー】に来ている。


ユノーは、辺境エリアの東の海側にある街ユノーの近くの洞窟型のダンジョンで。


POP湧く)する、モンスターの大半は水系のモンスターが多い。


今回は、ラクスはリアルでの用事があるので、INしていない。


「はぁっ! 強斬撃スラッシュ!」


「フッ! 強斬撃スラッシュ!」


ガーランドの白銀の剣と。


私の持つ、黒い剣が閃き目の前の魚人達を倒す。


自然治癒能力上昇リジェネーション


戦闘終了間際に、あやが、私達にHP回復能力上昇の魔法をかける。



自然治癒能力上昇リジェネーション:魔法スキル★

*プレイヤーの自然HP回復能力を上げる魔法。

*通常は5秒で1のHP回復能力を、3秒でHP1回復することができる。

*消費MP15 持続時間5分 ディレイ時間8分



あやぁ~。せめて回復ヒール位かけてくれよ。」


回復薬ポーションもってんでしょ。


支援効果バフだって掛けないといけないんだし、MP節約しないと持たないのよ。」


★バフ:ゲーム用語★

*仲間に対して、戦闘能力を上げてくれる魔法の事の略語。

*相手の能力を下げる事を、デバフと言う。

*実際の文字チャット式のオンゲーでは【¥】と表現される事も多い。

*「¥くれぇ~」とか(笑)。



「へーい。」


と言って。 ガーランドはポーションを使わずに、ダンジョンの奥に進んでいく。


まぁ、このダンジョンに入ってから、HPゲージはイエローゾーン警告域に1度も入っておらず。


回復薬を使う迄も無いのだが。


吟遊詩人ラクスが居ないだけで、こうも戦い方がしんどく成るとは予想外も良い所で。


「つくずく、私達って、ラクスに依存してたのね……。」


水無月は、誰にとも言う訳でもなく呟いていた。


「まぁ、確かに、吟遊詩人バードと、物使いテイマーは、対MOBモンスター戦では強力な戦力だからね。」


水無月の声が聞こえたのか、ガーランドが歩きながら言う。



テ魔物使いテイマー職業ジョブスキル★

*小動物や、MOBモンスターをテイム(手懐けて)、MOBモンスターと戦わせる事ができる職業。

*また、騎乗用のMOBモンスターなどもテイムして、他のプレイヤーたちに販売できる職業。

ちまたでの人気騎乗MOBモンスターは、ナイトメア(肉食馬:基本黒色)とユニコーン(一角馬:基本白色)。


 

「基本的に、CBクローズベータ組の、吟遊詩人バードや、魔物使いテイマーは、CBクローズベータ時代の仲間とるんでプレイするか。


ソロで稼いでるのが普通だからね。


ラクス見たいに、正式サービス開始で吟遊詩人バードを選ぶ人の方が珍しいよ。」


ガーランドの言葉に、思わず納得する私。


確かに私だって、SWORDソードONーLINEオンラインクロスの影響はあるかもしれないが。


初プレイで、どんな戦い方をするのか解らない、吟遊詩人バードなんて職業を選ぶ勇気は無かった。


魔物使いテイマーに至っては、スキルレベルが上がれば、高位のMOBモンスター手懐けテイムていけば戦闘が楽になるかも知れないが。


そこに、辿り着く迄の時間と労力と、危ない狩場に行く時の仲間とかが居ないとテイムすらできなのだから。

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