第25話

「あぁ、すまん。 興味本位で聞いてしまっただけだ。


言いたくないなら、言わなくていい。」


軽く頭を下げながら、ガーランドが謝る。



SWORDソードONーLINEオンラインクロス邪馬台サーバー。


ギルド名は〝天空の覇者〟」


「ブッ!」


「「ええええええっ!」」



ダンの言葉を聞いて、ガーランドは口の中に含んでいた飲み物を吹き出し。


いつの間にか聞いていたのか、水無月と、あやは、驚愕の声を上げていた。


ラクスだけは、SWORDソードONーLINEオンラインクロスをプレイしていなかったので〝なにそれ?〟と言う表情で、4人を見ていた。



★ 天空の覇者:血盟ギルド ★


邪馬台サーバーは勿論。


飛鳥あすか大和やまと幻夢げんむ、と言った他のサーバー間でも、有名な傭兵ギルド。


構成員、僅か200名と、ギルド単位としては余り大きくはないが。


攻城戦に、天空の覇者が加わるかどうかで、戦況が一転すると迄に言わせしめる。


彼らの特筆すべき点としては。


装備とプレイヤースキルも然ることながら、情報伝達率の高さによる所が多い。


「ちょっ! 邪馬台最強ギルド!」


ガーランドが、興奮しながらダンを見て言う。


「・・・らしいな。」


ダンは、特に誇張するわけでもなく、肩を窄めながら言葉を返す。


「いやいやいや。 私たちからすれば、憧れの象徴だったんですけど!」


あやが、ダンを羨望の眼差しで見ながら言う。


「別に、そう言うのを狙ってギルドを立ち上げた訳ではない。


気が付いたら、そう言う風に呼ばれていたってだけだ。」


少しウンザリしながら、ダンが表情を曇らせながら言う。


最初は、それこそ10名足らずの小さなギルドだった。


楽しくプレイ。


それをギルド目標に、本当に知り合いだけで楽しくワイワイと遊んでいた。


「で、2人は、どこかに入る予定は?」


彩とガーランドに聞くダン。


「特にはないね。」


「同じく。」


ガーランドと、彩が答える。



「まぁ、気が向いたら連絡を寄越してくれ。」


「OK。」


ダンの言葉に、ガーランドと、彩は頷いて返事を返した。

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