第4話

男性プレイヤーのタグを見れば。


【ダン】と名前が見て取れた。


見た目、30歳前後のキャラアバターで。


身長は180センチ前後くらい。


髪は、スポーツ狩り?風の髪型で銀髪。


体格は、結構細め。


顔つきは、イケメン寄りのフツメンです。


「ダンさんは、CB組ですか?」


私は思わず、ダンさんに訪ねてしまっていた。


「ああ、そうだよ。


お節介ついでに、言わせて貰えば。


初心者の、戦士の狩場に行くなら早い方が良いぞ。」


微笑みながら、私に言うダンさん。


「確かに…。 混みますもんね。」


正式サービス組は、美味しい狩場など分からないために。


最初に行くのは、狩り易い場所。


とどのつまりは、初心者用の狩り場となるのが必然だ。


「まぁ、今日は平日だし。 後2~3時間は、大丈夫だと思うけどな。」


そう言いながら、パネルを弄っているのだろうか。


何かを購入した様子がうかがえた。


「この辺だと、何処が良いですか?」


せっかくのCB組なのだから、私はダンさんに聞いてみた。


「ん~。そうだなぁ。 首都の北門から出て、共用墓地のゾンビか、スケルトン辺りが無難かな。


ルートう事が出来る、アイテムはしょぼいけど。


人が余り来ない上に、狩り易いしな。


一応、安全を確保するなら、回復ポーションを10本ほど持っていけば良い。」


「情報、有りがとう御座います。」


私はダンさんに向かって、お辞儀をする。



「ん、なに。 袖すり合うも多少のえんってね。


なんなら、フレンド登録しとくか?


連絡くれれば、アドバイスくらいしてやれるし。」


★フレンド:ゲーム用語★

*フレンド登録していれば、フレンド相手がログインして居るのか、ログアウトして居るのかの状況を知る事が出来る。



はたから見れば、一見して軟派に見えるが。


この申し出は、私にとっては正直ありがたい。


「ダンさんが、ご迷惑でなければ、お願いします。」


私が返事を返すと、ダンさんがステータスウィンドウを呼び出し、私にフレンド登録を申し込んでくる。


【Yes】を押して、ダンさんとフレンドになる。


「じゃぁな。 頑張れよ。」


そう言って、ダンさんは、その場を離れていった。

 

 * * * 数分後 * * *


結局、私が購入したのは。


武器は、ロングソードを1本。


ブラストメイル一式(頭・胴・腕・足)と盾。


回復ポーションを10個。


これだけで、初期に持っていた所持金の2000ゴールドの内、1300ゴールドを使ってしまった。


武器防具を買い揃えて。


私は、ふと考え込んだ。


《そう言えば、北門って、どう行くんだろう?》

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