トラック8:水属性つき(?)濡れ綿棒で右耳をスキスキされておやすみ 【濡れ綿棒(中、右)、オノマトペ、耳ふ~、ひざまくら、おやすみ】

(場所:前トラックから続けて同じ場所)

※このトラックから二人称が『あなた』になる。お客さんとして見れなくなってるほど好き。

(位置:右、近い)

(SE:髪、布がこすれる音。『あなた』が動く音)


(はしゃいだ声で)

いっひひひ♡ あたしもこの魔法楽しい……♡


(自信のない声で)

でも他のお店はお客さんに

子供をあやすみたいなことをしないと思うけど、

あたしはしてもいいのかな?


(5秒ほど息づかい。『あなた』の不思議そうな様子を見る)


(自信のない声で)

あたしのお店は『現代魔法使いの耳かき屋さん』で

これは『ごろんさせる魔法』って名目でやってるの。

この魔法は他のお客さんから頼まれないし、

しようとしたら引かれたから、

それを思い出して不安になっちゃった……。


(5秒ほど息づかい。『あなた』の様子を見る)


(照れた声で、うれしい)

あなたってば、なにそのドヤ顔。

「お店の裏メニューを僕だけが知ってる」

とか言いたいの?

そんな顔してると耳かきで顔をトロかしちゃうよぉ♡

新しい濡れ綿棒を開封して……、


(SE;ビニールの音。個包装された綿棒を開封する)

(SE:右耳中、耳かきの音、濡れ綿棒、続ける)


(位置:右、至近)

(声:ささやき、有声、続ける)


(甘やかす声で)

スキスキ……スキスキ……。


(5秒ほど息づかい。『あなた』の様子を見る)


(申し訳ない声で)

人気のメニューとか気になる?


(自信のない声で)

定番の綿棒か竹の耳かき棒のどっちか。

でもみんな、魔法とかそういうのはあまり興味なさそうで、

あまり話を聞いてくれないかな?

あなたがノリノリに感じるくらい。


(声:ささやき、無声、続ける)


(うっとりした声で)

魔法以外の話題も、

こんなにお話するのあなただけ……

スキスキ……すりすり……スキスキ……。

まあ、現代魔法は隠れてやるものだし、こんなものかなぁ


(10秒ほど息づかい。『あなた』の様子を見る)


(声:ささやき、有声、続ける)


(さびしい声で)

あなたってば、あたしをさびしそうな目で見てる……。

あたしがさびしそうにしてるって思ってるんだ。


(10秒ほど息づかい。過去のことを思い出している)


(さびしい声で)

前はそうだったかも。

ひとりでできる趣味として魔法を始めて、

するとさらに友達ができにくくなって、

そんなこんなで『現代魔法使いの耳かき屋さん』を始めたけど、


(声:ささやき、無声、ここのみ)

(愛情のこもった声で)

今はさびしくないよ。……これで安心してくれた?


(うっとりした声で)

安心したら眠たくなってきた?

あなたってばうれしそうな顔でうとうとしてる。

あなたはあたしの耳かきで寝ちゃったことないよね?

実はあたし知らない間にうとうとしてたのかな?


(気づかう声で)

他の店でも寝たことがない?

あなたはずっとイライラしすぎちゃったり、

寝ても起きても緊張感が体に残ってたり、

耳かきされてもリラックスできなくて

眠れなかったんだねぇ。


(うっとりした声で)

それがあたしの耳かきでイライラが抜けてきて、

あたしと話をして緊張がほぐれたのかな。


(照れた声で)

い、今のはあたしの推測で、

そうだったらいいなって、思っただけだから……。


(声:ささやき、無声、続ける)


(うっとりした声で)

あってる……。

そっか、本当にあたしはあなたの役に立てたんだ。

スキスキ……スキスキ……。


(やさしい声で)

このまま寝てもいいよ。

時間まで耳かき続けてあげる。

ちょっと過ぎちゃってもサービス。


(少し照れた声で)

でもその……、

起きたらちょっとだけ時間をもらいたい、です。


(とてもやさしい声で)

はい、ありがとうございます……。

おやすみなさい。

現代魔法使いのあたしではなく、

ただの『あたし』から、『あなた』へ祝福を。


(SE止め:耳かきここまで)

ふ~~~。(耳ふ~、やさしく、キスするように)

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