トラック5:解毒解呪効果あり(?)チタン製耳かき棒で左耳をか~りかり 【チタン製耳かき棒(中、左)、オノマトペ、耳ふ~、ひざまくら】

(場所:前トラックから続けて同じ場所)


(位置:左、近い)


(SE:髪、布がこすれる音。『お客さん』が動く音)


(はしゃいだ声で)

いっひひひ♪ たのしい♪

お客さんもたのしそうだねぇ。

もっとしたい? それはだ~め♪

一回の耳かきで「ごろ~んしてもらう魔法」は

一回しか使えないの。

もし何回もこの魔法が使えたら、

お客さんはず~っとごろごろしちゃうし、

あたしもごろごろさせちゃうよ?

そうしたら耳かきどころじゃなくなっちゃうじゃん。


(位置:左、至近)

(声:ささやき、無声、続ける)


(えらそうな声で)

……わかればよろしいっ♪

耳かきの続きするよぉ。ずずずず~。


(SE:左耳中、チタン製耳かき棒で耳かきする音、続ける)


(甘やかす声で)

いっひひひ♪

準備もなしにオノマトペをささやかれて

変な声が出ちゃったねぇ。かわいいかわいい。

そんなあなたの耳に、

あたしの息づかいを聞かせて……


(5秒ほど息づかい。『お客さん』の様子を見る)


(いたずらな声で)

か~ら~の~、

か~りかり、か~りかり、かりかり~♪


(5秒ほど息づかい。『お客さん』の様子を見る)


(甘やかす声で)

あたしが耳かきをするじゃまをしないように、

がんばって耐えてるお客さんかわいい♡

さ~りさり、さ~りさり、さりさり~♪


(5秒ほど息づかい。『お客さん』の様子を見る)


(甘える声で)

さっきからあたしは

いろいろなオノマトペを聞かせているけど、

お客さんはどの音が好きかな?

今後の参考に教えて?

かきくけこ? さしすせそ?

……「全部」って、それじゃ参考にならないよぉ~。


(声:ささやき、有声、続ける)


(はしゃいだ声で)

ほ~りほり、ほ~りほり、ほりほり♪

これだと穴を掘っているみたいで怖いかな?

これもいいの?

お客さんは気持ちよすぎて考えるのが面倒だから、

あたしの耳かきと声を全肯定してるだけじゃないのぉ?


(20秒ほど息づかい、だんだんと照れてあらくなる。『お客さん』が耳かきも声も好きと褒めたので)


(SE止め:耳かきの音一旦止め)

(声:ささやき、ここまで)

(位置:左、近い)


(とても照れた声で)

あ、や、待って♡

あたしの声好き? ホントにですか?

ただ、あたしを調子に乗せて

メニューにないオプションを引き出そうとしてません?


(SE:左耳中、チタン製耳かき棒で耳かきする音、続ける)


(迷った声で、照れあり)

……ありますよ?

ってそんなに期待した目を向けられると、その……、


(10秒ほど息づかい。言おうか迷っている)


(恐る恐るな声で、告白する前みたいなドキドキ)

わかりました。メニューには絶対に載せられないですけど、

耳かきが気持ちよくなる呪文があります。

呪文の内容は解読しないって約束してほしいですけど、

それでよければ特別に聞かせます……よ?


(照れ隠しするようにえらそうな声で)

も、も~、しょうがないなぁ~。

それじゃ、あたしの呪文で気持ちよくなってね。


(声:ささやき、無声、続ける)

(位置:左、至近)


(やさしい声で、照れあり。{}の呪文にする前のセリフを読む感じで)

ウトガリアテレクテメホヲエコノシタア。

{あたしの声を褒めてくれてありがとう}

スデイシレウクゴッスハツジ。

{実はすっごくうれしい}

ウソリナニキストコノタナア、シタア。

{あたし、あなたのこと好きになりそう}

タシマリナニキス、ンウウ

{ううん、好きになりました}


(声:ささやき、有声、続ける)


(うっとりした声で)

本当に気持ちよさそうに聞いてくれてる……。

もっとほしい?


(SE止め:耳かきここまで)


(やさしい声で、照れあり)

ま、マジックポイントがつきたので、今日はここまで……。

最後にあたしからの祝福を……。


ふ~~~。(耳ふ~、やさしく)


(声:ささやき、ここまで)

(位置:左、近い)


(恐る恐るな声で)

どうだったかな?

お世辞じゃなくて本当によかったら、

そう言ってくれるとうれしいけど。


(SE:髪、布がこすれる音。『お客さん』が動く音)


(位置:正面、近く)


(うっとりした声で)

ホントによかった?

また来る? うん、待ってるよ……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る