傲岸不遜に荒れ狂え!「吹き荒れる傲慢(レイジング・プライド)」編

大竜「いざ、顕現!」


システム音声[KEN-GEN!! INCARNATE INSOLENT DRAGON!!]


(大竜、竜巻と炎に包まれ変身する)


大竜『我が罪悪!

   我が驕傲きょうごう

   我が荒天こうてん

   即ち罪竜、レイジング・プライド!』


エリザベート「グゴオオオオガアアアアアッ!」


(※中略)


(エリザベート、無数の巨大吸血蝙蝠に分裂変身)


大竜『ならば吹き飛ばし消し炭にしてくれるわァ!

   そうら、竜巻と稲妻の合わせ技ぞ!

   如何に増えようと広範囲の無差別攻撃には流石の貴様も為す術あるまい!』

蝙蝠の群れ「ギャギ!」「ギギャ!?」 「ギィーッ!」「ギュギャ――ブガアアアアアッ!?」


(エリザベート、負傷により強制的に変身が解除される)


エリザベート「ガアアアアアッ!?

       ――――グガッ! ゴッ! グゴオオオッ!」


大竜『もう諦めいエリザベート、貴様に勝ち目など万に一つもありはせん。

   実験体の中でも取り分け賢かった貴様であればその事実とて理解できていよう?』


――『つい☆ブイ』本編第三十二話「案件達成。但し、完遂とはならず」より



◎挨拶

 親愛なる読者諸君、ご機嫌よう!

 高々500リワードぽっちの為に需要度外視で執筆されたイカレエッセイへようこそ!


 さて、前回から引き続き大竜がシンズドライバーで変身する各形態を解説していくとしようっ。

 前回の「燃え盛る憤怒バーニング・ラース」に次ぐ二番手の形態は……やっぱこいつで決まりだろう!


 その疾さ、疾風の如く! その苛烈さ、雷電の如く!

 煌めく尾羽根を揺らめかせ、四枚の翼で天駆ける空中戦の支配者!

 上空から総てを見下す"不幸せの青い鳥"!

 その名も「吹き荒れる傲慢レイジング・プライド」だッッ!



◎形態概要

 「吹き荒れる傲慢」は七大罪に名を連ねる悪徳の一つ"傲慢"に相当する形態だ。

 外観としちゃ傲慢の象徴とされたグリフォン、コウモリ、クジャクの特徴を持っていて、一見すると全長十数メートル前後ぐらいのわりかしスレンダー気味な青いグリフォンって感じなんだが、

 背中にはグリフォンが本来持ち合わせてる猛禽の翼に加えてコウモリの両腕が生えてるし、尻尾もライオンのじゃなくて豪奢な雄クジャクの尾羽(あの目玉模様だらけで扇子みてーに広がるヤツ)……


 って具合に、やたらおっかなかったりキモかったりがデフォのバケモンじみたビジュアルが多い大竜の七形態にあって例外的に幾らか正統派な美麗・カッコイイ路線かつ情報量少な目に纏まった感じになってる。


 ただまあそれでも「ドラゴンて割にグリフォンじゃん。全然違うじゃん」と言われたらそれまでなんだがな~。



◎戦闘能力

 シンズドライバー七形態の例に漏れずそこらの怪物じゃ太刀打ちできねー程の身体スペックを誇る「吹き荒れる傲慢」だが、中でも特筆すべきなのは間違いなくその飛行能力だろう。

 四枚の大ぶりな翼を器用に動かせば、直線的な飛行は勿論のこと、滞空ホバリングしたまま上下左右の四方八方へ自由自在に動き回れる。その動きはさながらバカでかいハチドリかグリフォン型のトンボに例えられるだろう。


 反面、能力のリソース(?)を翼に裂いてる関係もあって金子みすゞの詩が如く地上や水中での動きはどうにも不得手……なんだが、

 あくまでも相対的に能力が低いってだけだから、断じて空中戦完全特化だとか、空中じゃなきゃ役に立たねえってワケじゃねえけどな(ただ「吹き荒れる傲慢」より陸上・水中向きの形態なんてゴロゴロいるからそっちで良くね? って話)。


 機敏な動作を実現するには目方が軽くなきゃいけねぇってコトで筋肉量少な目かつ全身の骨は中が空洞になってる。

 よって腕っ節控え目でわりかし打たれ弱い……んだが、あくまで相対的な話、他の形態と比べるとそうだってだけでなんで安心して欲しい。



◎固有能力-風と雷電(気体操作)

 素早さに特化した「吹き荒れる傲慢」は風や電気エネルギーを操るような固有能力を持っていて、だだっ広い攻撃範囲が一番の特徴と言えるだろう。

 とすると一見複数の能力を持つように見えるが、実際その根幹にあるのは「気体操作」であって、風や雷を操るが如き色んな攻撃も結局はその発展形に過ぎねぇ。


 よって今後この形態が能力面で発展するとしたら、気圧を変化させるとか、自身や味方を守るように浄化された大気の防護壁を作るとか、

 果ては生物の生存を許さねえ真空空間を作り出したり……とにかく他の追随をも許さねえ勢いで飛躍的なパワーアップを遂げそうな気がする。


 もっとも、それでも身体機能的な事情とか、他の形態のがお誂え向きな状況はあるだろうから、結局「他より上位の形態」にはなり得ねーだろうがなぁ。



◎精神汚染

 「吹き荒れる傲慢」の変身中に見舞われる精神汚染は当然傲慢の悪徳に関連付けられたもんで、この時の大竜はとにかく傲慢で攻撃的かつ嫌味な性格になっちまう。


 取り分け敵に対しては特に苛烈な態度を取るようになり、普段ならまず言わねえような"明らかに余計な難癖"や"過剰すぎるメタ発言"まで、とにかく敵を罵倒・侮辱し得る言葉を総動員させて全力でその精神を攻撃しにかかる。


 勿論、大抵の場合同時進行で身体への攻撃も止まることはねぇから、敵にしてみりゃたまったもんじゃねえだろう。

 あと傲慢さが拗れまくった挙句自分自身にすら暴言を吐くのもデフォルトんなるらしい。言動のメチャクチャっぷりにはパルティータも思わず頭抱えるレベルだとか……。


 まあ、よからぬ状態だからあんま長時間変身できねぇのは他と同じってこったな。


◎本編での登場回

 事実上の初登場は第十五話。無数に分身した雑兵ゴブリンの道群井美みちむれいみを始末するのに使われたな。当然だがこの時は「吹き荒れる傲慢」って形態名も無かった。


 続いての登場は冒頭で引用した第二十九話と百四話。どっちも「燃え盛る憤怒」から切り替える形で変身し、それぞれ敵対した相手を直接撃破する大金星(?)を上げている。

 ただ、どの回でもそこまで空飛んでねぇんだけどな……。



◎終わりに

 ってワケで「吹き荒れる傲慢」の解説は取り敢えずこんな感じ。

 詰め込み過ぎないよう、いい具合に解説できたんじゃねーかと思ってるが……まあとりあえず書き上げることだけ考えときゃいいわな。


 さて、次はどの形態にすっかな……そろそろあの形態の出番か? いやそれとも……

 てか、この部分書いてるの結構ギリギリな時刻だから急いで決めなきゃあ……


 それじゃ諸君、サラバだっ。

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