第6話 赤い蠍☠

結城が学校の闇に迫りつつある中、校内では不安と緊張が広がっていた。怪談の調査が進むにつれ、不可解な事件はますます増え、学校の生徒や教師たちも次第に恐怖に飲み込まれていった。


### 犠牲者の出現


 ある日、生徒の一人が遺体で発見された。彼女の顔は苦痛に歪み、身体には何か鋭利なもので刺された痕が無数に残っていた。校内は瞬く間に騒然とし、警察が捜査を開始することとなる。この事件がただの偶然の事故でないことは誰の目にも明らかだった。


 結城は、この犠牲者が怪談や学校に潜む闇と関係があると直感した。彼は笠原耕平と協力し、事件の真相を探るべく動き出した。


### 凶悪殺人犯『赤い蠍』の出現


 捜査が進むにつれ、警察はある恐ろしい真実に辿り着く。遺体に残された傷跡は、過去に幾度も起こった連続殺人事件で見られたものと一致していた。そして、その連続殺人事件の犯人は、誰もが名前を聞けば震え上がる存在であった――凶悪殺人犯『赤い蠍』。


『赤い蠍』は、これまでに数多くの犠牲者を出し、その残忍な手口から警察でも一目置かれる存在だった。彼のトレードマークは、遺体に残す特徴的な蠍の形をした傷跡だった。警察はすぐにこの事件と『赤い蠍』との関連を疑い、捜査網を張り巡らせた。


犠牲者1

**佐藤裕子のプロフィール**


**年齢:** 17歳

**職業:** 高校2年生

**身長/体重:** 158cm / 48kg

**性格:** 明るく、誰とでも仲良くなれる社交的な性格。クラスのムードメーカーで、友達からは「ユウコ」と呼ばれて親しまれていました。特にスポーツが得意で、バスケットボール部に所属しており、キャプテンとしてチームをまとめていました。

**趣味:** 音楽鑑賞や、休日に友達とショッピングに出かけること。最近はカメラに興味を持ち、風景写真を撮るのが好きでした。また、SNSで自分の写真を投稿するのも楽しんでいました。

**背景:** 両親と弟と一緒に暮らしており、家族仲は良好でした。特に母親とは親友のような関係で、学校や友達のこともよく話していました。勉強はあまり得意ではなかったものの、努力家であり、成績は平均的でした。

**最後の目撃情報:** 裕子は、最後に放課後のバスケットボールの練習が終わった後、更衣室で友達と話しているところを目撃されています。その後、一人で学校の裏庭に向かい、そのまま行方が分からなくなりました。

**死亡時の状況:** 裕子の遺体は、学校の裏庭の隅で発見されました。彼女は何者かに首を絞められ、また、顔には何らかの鋭利なもので切りつけられた傷がありました。近くには「赤い蠍」のサインが残されており、犯行の残虐さが浮き彫りになっています。


 犠牲者が出たことで結城の調査は一層困難を増したが、その中で彼は意外な支えを見つけた。以前から気になっていた学校の保健教師、**宮本愛**が、結城に協力を申し出たのだ。


 夜、結城は宮本と学校の中庭で会話を交わしていた。月明かりの下、二人はこれまでの出来事について話し合っていた。


**宮本**: 「結城先生、本当に大丈夫なんですか? こんな危険なことに関わるなんて…」


**結城**: 「心配してくれてありがとう、宮本先生。でも、ここまで来たら後には引けないんだ。犠牲者が出てしまった以上、真実を明らかにしないと」


**宮本**: 「でも、あなた一人じゃ…」


彼女の目には不安が浮かんでいたが、それ以上に強い決意が感じられた。


**結城**: 「宮本先生、君がここにいてくれることが、僕にとって大きな支えになっている。ありがとう」


結城は、そっと宮本の手を取った。彼女は一瞬驚いたが、すぐにその手をしっかりと握り返した。


**宮本**: 「私も、あなたの力になりたいんです。学校のこと、生徒たちのこと…そして、あなたのことも心配だから」


その瞬間、二人の間には確かな絆が生まれた。結城は宮本の目を見つめ、優しく微笑んだ。


**結城**: 「君がいてくれるなら、僕はどんな困難にも立ち向かえる気がするよ」


**宮本**: 「…一緒に頑張りましょう、結城先生」


そう言って、二人は見つめ合ったまま時間を過ごした。学校に潜む闇と対峙する中で、彼らはお互いにとっての希望となっていくのだった。


### 『赤い蠍』の影


だが、その平穏な時間は長くは続かなかった。校舎の陰から、誰かが二人の様子をじっと見つめていた――その瞳に、不吉な光を宿した影が。


『赤い蠍』はすでに、次の犠牲者を狙っている。そしてその影は、結城たちに迫る恐怖の前触れに過ぎなかった…。

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