主人公が中学三年生(受験生)だったと思われる時の夏休み。終わらせていたと思っていた提出課題が一科目足りない。お盆の間に山の向こうの家で、家族が寝静まった時間にその課題に取り組みます。その時に不思議な出来事が……。確かに「少し怖い」くらいのことだと思いますが、その出来事によって物語全体が異様な雰囲気に包まれます。読み終わったあとに『消したい。』というタイトルの意味を考えると、こういうことでは? と想像させられ、短い物語ではありますが楽しませていただきました。