短編小説を書けてもデビューできない?
そろそろネタがない!
本当にこれは最後です……。本当に、、
今回は、短編小説大好きな人への警鐘と提言です。
▼短編小説大好き人間の末路
僕は短編小説が好きで、いろんなやつを読んできました。
やはり、クイックにびっくり感動できるのが、病みつきになるんですよね。
まさに短編小説は感動のコンビニ!(褒めてますよ)
で、書き始めるようになって、短編小説テクをそこそこ身につけてきたときに、
『このまま行くと、なんになれるの?』
ってとこにぶち当たったってワケです。
▼コンテストがあんまりない
短編小説のコンテストはとても少なく、特にデビューにつながるような賞は、数件だと思います。
電撃やオレンジ文庫とかの短編の部門がありますが、長編の賞みたいにデビューってことには必ずしもなりません。
それに、短編小説の執筆に入り込みすぎると、長編小説を書くのに、ちょっと足枷になる部分もあるかと思います。力点が違うので、そこをわかってないとハマると思います。
▼細部にこだわりすぎてしまう
短編小説だと隙間なく『意味』を詰め込んでゆくので、密度が高く、個々の描写にも力をかけて仕上げていきます。
短編小説でももちろん密度の配分はありますが、基本的に短編小説は高密度の短距離走です。
一方で長編の場合は、『終わる』ことが重要になります。
長編小説の真のジンテーゼやカタルシスは最後にあるので、途中でどれだけ感動があっても、装飾にしかなりません。
しかしながら、短編小説に慣れていると、エピソード単位に気合を入れすぎて、全体の整合性や盛り上がりの管理が、破綻することがあります。
短編小説に慣れている人が長編小説に挑むときは、『エピソード単位の盛り上がりにこだわりすぎず、クライマックスにどう繋げるか』に気をつけるとよいと思います!
▼話が複雑化する
短編小説の構成に慣れたあとに長編小説を書くと、ついつい『いっぱいキャラを増やして、事件も詰め込んでやろう』って思ってしまいます。
それは危険!
長編小説に挑む開放感で詰め込もうとしすぎると、話がとっちらかっていきます!
長編小説を書くときも、削ぎ落としていく気概で挑みましょう。
▼意図せず連作短編化する
長編小説におけるエピソードと、短編小説との違いを考えないと、『長編小説が気がつくと連作短編小説になる』というトラップに遭遇します。
特に、『目立つ新キャラを登場させて、エピソードが終わったら退場』させるときに起きます。僕はそうでした。
せっかく長編小説でいいキャラが登場しても、すぐにいなくなると、『今の感動と感情移入は何だったの?』とムカつきを覚える読者さんもいると思う。
なので、長編小説のエピソードでは、魅力的なキャラを出す時は、スタメン加入前提にするか、エピソードをスタメン中心で進めると、納得感が高まると思います。
▼長編小説執筆中に短編小説を書きたい病
これが発症することがあります。
短編小説のプロットだけ書いてみたら?
それで面白そうなら、短編小説書いちゃえ!
(そのモチベーションなら1日で書ける)
ここまでトラップのお話でしたが、短編小説を書くことのプラスの話もしておきます!
▼短編小説から長編小説へ
ある作家について、短編集を読んでいくと、『これって、あの長編小説とアイデア一緒だな』って思うときがあります。
ひとりの作家の中で、短編小説で試したアイデアが、長編小説に活かされているのです。
長編小説を書いていると、ひょいっと、短編小説のときに使ったシーンやキャラやセリフが出てくるものです。
つまり、短編小説をいっぱい書いていると、それらは間違いなく作家の引き出しに格納され、いつでも取り出せる強力な援軍になるのです。
迷ったらとりあえず、短編小説で書いてみると、見えてくるものがあると思います!
▼連作短編という選択肢
短編小説のスキルで、長編小説を書く、という方法が、先の記事でも書いた、『連作短編』という選択肢です。
短編小説が秀逸なら、テーマによっては、一本の長編小説で書いたものより、よりよい作品になると思います。
あらためて、連作短編の記事を読んでみると、発見があるかも知れませんよ。
さて、そろそろ今回こそ最後になると思います。
本当にありがとうございました。
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