第4話:猫々飼うことにしました。
う~んと頭を捻らすせいさん....無駄に脳の容量を消費しているようにしか見えないのだけど私には一つの疑問がある....それを聞くことにした。
況白)せいさん....貴方はなぜこの研究所を襲撃し....私達の親まで探すのですか?
私の1番の疑問はそれだった。
だっておかしいじゃないですか....殺されるかもしれないのに....それに...せいさんが私達のような赤の他人に頭を捻らす必要はない....それこそ偽善や正義感だけならここまでのことはしない。
せい)んなもん簡単だぞ?....暇だったから...そんだけ~
と言いながらまだ頭を捻らせている。
....は?...暇だったからで命を投げ出すの?....それが人間の感性?...せいさんは少し...いや大分...通常とは違う感性を持っているようだった....
それから数分....せいさんがあ!と思いついたように金髪の人に対して何かお願いをしている....ちなみに金髪の人の名前はラス....イーライブ・ラスさん....せいさんのメイド長的立ち位置のようだ....ちなみに礼儀正しく優しいので況水がラスさんに甘えていくたびに少し妬いているのは内緒でお願いします。
と...そんなことを考えているとせいさんが突拍子もないことを言い始める。
せい)俺の家....来ない?⭐️
気楽な感じでいうせいさん....なんなんだろう?....この気楽さは....少し笑えてくる気楽さで....ラスさんや銀髪の人が言うには頼りにはなるらしいけど....
況白)ふふっ...
っと....少し面白くて?...笑いをこぼしてしまった。
せい)あ!...ねぇねぇラス!...今況白笑ったよね!...ここまで一度も笑ってなかったけど!
とせいさんが言う。
しょうがないでしょう....面白い?...のだから....などとせいさんにいうとせいさんはあの質問の答えを待つ....私は判断の権利を況水に渡す。
況水)行く~!....せいっち一緒にいて楽しいし!
少しよかったと思ってしまった....私も一緒に居て楽しいのはその通りだから....と...そんなことを考えているとせいさんはヒャッホウ!などと言って喜んで私たちの手を引っ張ろうとした瞬間私たちは待ってと...声をかけた。
況白)まだ自己紹介もしていないですし...少しお願いします。
と私が声をかけるとあぁ!そうだったねとセイさんが口を開く。
せい)じゃ...まずはラスからー!
というか呼びかけに対して況水はおー!と雄叫びを上げる。
ラス)先ほども言いましたが私はイーライブ・ラスと申します。以後宜しくお願い致します。
と丁寧な口調で言うラスさん....その次にセイさんがこう告げる。
せい)じゃあ次!...ボクの親愛なる妹よ!...自己紹介を頼む!
と銀髪の人に声掛けするせいさんそこに交互して況水は目を輝かせている...本人曰く銀髪の人の事が気になるらしい。
無冠)....神羅 無冠...よろしく。
とボソボソと言う無冠さん....況水の前だと男らしい口調だったようだが....
せい)すまんね....無冠は人見知りで⭐️
と明るく言うせいさん...次はセイさんの番だ。
せい)うし...じゃあ...ボクは神羅 星!....そこらへんにいる一般人だ!...宜しく頼む!
一般的な人は研究所を20分くらいで潰せないし潰さないと思うのは私だけだろうか?....と..次に私の番が来た。
況白)私は栄 況白と言います。メイドの経験はありますので少し厳しくとも大丈夫です。以後宜しくお願いします。
と慣れた口調で言うとセイさんがなにかに引っかかったようで...こう告げる。
せい)?...およよ?...俺はメイドなんて雇わないぞ?....況白と況水には家に来て貰うってだけだぞ?
と言うせいさん....家事など私達がやるのではなく俺がやるから安心しな!とせいさんは言う。
と言うかメイドを雇わないならなんでラスさんがいるのか疑問だけど...聞かないことにした。
況水)よし!...じゃあ次はボクの番~!...ボクは栄 況水!...よろしくー!
と軽い口調で言う況水.....そして自己紹介の次はセイさんの家で暮らす条件のようなものを言われた。
せい)まずは君たちには定期的にお小遣い?...上げるからね!と言っても欲しいものはなんでも上げるけど....
と言うせいさん況水は喜んでいるようだが私は納得しない。
況白)でしたら私達は家事全般させて頂きます!
と私が言うとせいさんは少し悩んだ顔でOKしてくれた....そして続きが語られていく。
せい)次に...あ..これむっちゃ重要ね?....''里親が見つかり次第僕達と過ごした記憶やここで過ごした記憶は消すから''
どうやって?....最初の疑問はそれだった...意味が分からない...なぜ消すの?...どうやって?
せい)あ...消す理由は...君達は元からそこにいたと言う記憶にするから...そうしたら君たちはなんの疑問もなく生涯を進める。ここであった記憶を消して...幸せな記憶にする...それだけ....こんな胸糞の悪い記憶、消してしまったほうがいいだろう?
意味が分からない....余計意味が分からない....だけど...言ってることは分かる....なんでだろう?...コクっと首を縦に振ってしまった自分を殴りたい....あ..そうだ..あのこと言わないと!
況白)あ!...せいさん!...実は私達..''異能''と呼ばれる力を持ってるんです!
そう...この研究所で研究されてるのは''異能''炎を操ったりするとか...そう言うの...
せい)あ..そなんか..どんな?
少し気分が下がったような...気のせいか...!
況白)''忠誠''相手に絶対の忠誠を誓い...相手の命令必ずを聞く...この能力を悪用しようとした人もいたらしいけど...異能の''デメリット''は私達が忠誠するっていうことです...
そう...忠誠させるんじゃなくて忠誠するだから....私達の能力は面倒臭い。
せい)んで...況水君は?
と況水に聞くせいさん...テンションは多分戻ったと思う。
況水)同じだよー!
と言うか況水にせいさんはそうか!と笑顔で返して私たちを連れて歩いた....
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デカい屋敷...いやデカすぎる....横50メートル....縦40メートル...奥行き60メートル....せいさんはそう言っていた...いやデカすぎる...本当に...どこからそんなお金が出ているのだろうと考えているとせいさんが屋敷の説明をしてくれた。
この館は4階+屋上でできていて....一階は厨房に大きなロビー...めっちゃくちゃ広い食堂に庭もある......2階は客室やBAR....図書館やミニ博物館のようなものもあった....3階は私達のようなメイドの部屋やラスさん...無冠さんの部屋...小さな遊園地や用具をしまってある倉庫がある。4階は階段を登ってすぐの部屋がせいさんの部屋(仕事部屋)で他の部屋の詮索は禁止されてる...ラスさんや無冠さんでさえも知らないらしい..屋上は大きく...何もない...お風呂やトイレはそれぞれの部屋にでかいのがついている。
せい)それじゃあご飯は6時...12時...18時だからな~....
と言い私と況水を撫でる...ちょっと嬉しい..かも...
そしてせいさんは4階に上り無冠さんは自分の部屋に帰って行った....ラスさんは横にいてくれている。
況水)ねね..お姉ちゃん!...何して遊ぶ?
私は無言で図書館に向かって本棚から一冊本を取り...本を読む...無視しても無視しなくても今の況水はうるさいだろう...
と...考えていると...ラスさんが況水の相手をしている....今日からここが私達の家...少し楽しくなりそう...
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