浮かれデート
トイレから戻り、手…繋ぐかどうしようか迷っていたら、いきなりオレはだれかから手を握られた。
⁉︎
こ、この細くて少し冷たい感じは…まさか…
と、思っていると美桜梨ちゃんがオレを覗き込んで
「じゃ、行こっか」
と、オレに向けてニッコリした。
なのでオレもつられてニッコリ返しした。
…
やっぱりそのエクボかわいいですね。と、心でつぶやいた。
てかさ、オレたちって…なんなん⁉︎
そもそもが美桜梨ちゃんを孤立させないために、おこなった行動なんだけど…
なんかさ、オレたちはカメレオンみたいだなとふと思った。
だって、学校と休日でそれぞれ別の顔があるんだもんな…。
まぁ、演じているわけなんだけど…
正直オレは、脳内混乱中気味だ。
そもそもオレ様系もどこまでやっていいのか分からないし、この休日デートも趣旨がいまいちわかっていない。
恋人風な守り人的な⁇
メロンジュースってかいておきながら、メロン果汁ゼロパーセントみたいな?
…
そんなカメレオンみたいなメロン風味な、意味不明なオレたちは、これからどうなっていくのでしょうか。
?
時が解決してくださるのでしょうか?
先がわからないからこそ不安になります。
だれかおしえてください。
オレに道しるべをお願いいたします。
てか、問題の後ろのページにある答えみたいに、こんな時はこうなりやすいとか、あんな時は、あんなことしてしまいがちだが、ほんとはこうするべきみたいなかいとうがいただきたい。
生きるうえでの参考書があれば役にたつのに…
でも、人生は…必ずこの答えが正解ってわけでもない。
…
だから、一概にこうとか言い切れないのだろうなぁ。
難しいな…。
なんだか、オレは頭が真っ白になりつつあった。
「ねぇ、どうしたの?」
いきなり美桜梨ちゃんがオレを覗き込むから、オレはびっくりしたよね。
「あー…なんでもないよ?」
と答えたけどさ、
美桜梨ちゃん的には、この現状どうなのだろうか…?
ふと考えごとをしていると、
「わたしとのデートつまらない?」
と、心配そうだった。
「それは、絶対ないよ‼︎てか、幸せすぎるって」
とオレがいうと美桜梨ちゃんは、とても嬉しそうな顔をした。
…美桜梨ちゃん。
そんな嬉しそうな顔されたらさ…オレ誤解しちゃうよね⁉︎と、無言で訴えたよね。
届きもしないけどさ。
あ、
心の声をあなたに変わってお伝えいたします的なのあればいいのにね…って、そんなのあったら怖いか。
思っていることが、勝手に相手に伝わってたら、ビビるよな。
てか、脳みそってすごい仕分けしてるなぁ。
声に出さないで考えごとできたり、ほんとに不思議だ。
と、くだらないことを考えているのでありました。
悩んでも仕方ないか。
オレはとことんデートを満喫した。
ただただ純粋に、恋人気分で。
そんな浮かれたオレの心。
一日中浮かれておりました。
まぁ、楽しいことなんのって。
てか、こんな幸せな一日を週一で?
いや、これは神様の手違いでこうなってしまったのだろうか?
それとも前世でオレは徳を積んだのだろうか?
少々気味が悪いです。
だって、こんなの…うまくいきすぎじゃない⁇
なのでオレは、帰り道の途中でどこかの公園に寄って、美桜梨ちゃんとお話しをしようと試みるのであります。
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます