第4話

「シファー、デューク、調子はどうだ?」


「はい、問題ないかと」


「ふむ、大丈夫だ」


ここは悪魔界、魔王の玉座。サタンの右腕と左腕のシファーとデュークがいがみ合っていた。

シファーは元天使の堕天使。デュークは吸血鬼の魔王。

それぞれ、悪魔族でも最上位を位置する存在である。


近頃、シャイターンの儀式によって、地上へとサタンが降臨する事が出来なかったが、世界を繋げる一歩手前まで行く事が出来たようだ。

サタンと波長の合う精霊がいたおかげで、侵攻する手助けになったようだ。


今日もシファーとデュークは決闘を行っていた。どっちがサタン様の右腕になれるかいつも切磋琢磨してるライバル同士であり、イケメン同士であった。


「今日はオレの勝ちだ!」


「次は、お前には負けない!」


今日の勝負はシファーの勝利だ。最近はシファーの勝ち越しが続いている。


* * *

悪魔族には兄弟もいる。

アル、バアル、アスタロッテの3人兄弟。


「もう~、アルったら、過保護なんだからっ!」


「あすたんが出歩いて傷ついたら悪いしな」


長男のアルは、長男らしく、妹のアスタロッテの事を溺愛していた。

アスタロッテは箱入り娘で、たいていお家にいる。たまにはお外に遊びに行きたい様子だった。

バアルはいつもナンパしたり、外で遊びまわっていた。


「おなかすいたー!めしー!」


他にも食いしん坊な悪魔に料理を作る悪魔がいたり、色々な悪魔たちが悪魔界で生活してたりした。

サタンの演説で、もうじき、地上へ侵略行為を行うから、悪魔一同、一緒に侵略しようって声を聞いて、好戦的な悪魔たちはそれを機会に、人々を支配したり、心を奪ったり、色々やりたい放題して幸せな想いをしたい妄想に浸っていた。

食いしん坊な悪魔たちは人の肉美味しいんだろうなとか、めしーとか言ってたりした。


* * *


悪魔界でもなく、地上でもない、別の世界では2つの強者が戦っていた。


「機械族の好きにはさせませんっ!」


「おろかな・・・」


妖精の姫ティタと機械神デウスの戦い。

デウスは別次元にある地上世界を機械生命体たちで支配しようとし侵攻するつもりであった。

ティタはその未来を予知し、それを止めるべく、戦いに臨んでいた。


ティタは敵を倒せるほどの戦闘力はなく、足止めが精いっぱいだった。

妖精仲間や機械軍によって滅びかけた人間たちのレジスタンスの力を借りて、機械軍を止めるべく、戦い続けていた。

世界の支配者と言えるデウス率いる機械軍の手を止めるべく・・・


* * *

地上世界は悪魔の世界や異世界と違って、今日も平和な日々を繰り広げていた。

その後、戦乱の時代になるかもしれないのを知らずに。


今日もねここたち3人は楽しく、過ごし

近所の人々はそれを見守る。


町の長は妻のわがままを聞きながら、付き合っていく。


いつも通りの平和な時を過ごしていた、何日も何十日も何百日も・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

少女ものがたり ゆにくろえ @sdfc

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る