第2話

「グラビティドラゴン、あんな敵が出てくるなんて、猫の手も借りたいニャー」


「手を組むか?」


「ストーカーさんの手も借りたいにゃー」


ってわけであたしたちはストーカーのナツキと一時的に手を組んで大地龍との戦いに挑む事になったにゃ


「アイスアローッ!」


ナツキは氷の矢を射る。あのドラゴンは地面と草とドラゴンタイプにゃ

氷属性が弱点なので、かなりのダメージを見込めるにゃ。


氷の矢がグラビディドラゴンの腹に刺さり、その近くが凍り付いた。


「ギャァァァァァァァァッ!」


グラビディドラゴンは暴れまわり、尾を振り回してあたり一面を薙ぎ払った。

それを見て、あたしは思いっきりドラゴンへと引っ掻く。ドラゴンの体は堅い鱗を持ち、あたしの爪でも切り裂けない。


「鷹ちゃん、がんばってっ!」


愛梨はペットの鷹連れていて、鷹に攻撃を任せた。

愛梨はテイマーとエンハンサーの能力を持っていて、自分のペットを使い、ペットや仲間に支援バフ能力を得意とする女の子。

てか、あたしのPTは支援役ばかりの支援キャラPT。


あたしは楽器を使うバード&武道家スタイル。蓮子は回復魔法が得意な魔法使いポジションにゃ

攻撃の一手はあんまり得意じゃないにゃ

弓使いのスナイパー系ストーカーのナツキが一時的に仲間に加わってくれたのは大助かりかもしれないにゃー


鷹ちゃんは愛梨ちゃんの大地の力によって強化され、大きなくちばしでドラゴンの急所へと突く。

そこまで効いていない。


「アローレインッ!」


ナツキが氷の矢で矢の雨を放った。地面と草とドラゴンタイプを持つ大地龍にとって氷属性はかなりの弱点にゃ。

大量の氷の矢が刺さって巨大な体は崩れ去った。


「で、僕を仲間に入れてくれるかい?」


「頼もしい仲間になりそうだけど、お前はストーカーなのでお断りするにゃ~~~!」


あたしたちはストーカーのナツキから逃げる事にした。

あのストーカー、ストーカーだし、百合な所があるし、あたしたちの仲良しパーティーに入れるのはさすがに酷にゃー。

今回は強敵のドラゴンとの戦いがあったため、一時的に手を組んでやったけど、常に仲間には入れたくないにゃー!


こうしてあたしたちは森の奥へと逃げて行った。

帰るんじゃなくて森の奥に、もし、もっと強いドラゴンに襲われたらやばくない???

そんなことを気にすることも出来ず、森の奥へと逃げてしまった。


すると、灰色の体を持つ尖がった耳のハゲ頭で羽根の生えた小僧みたいな魔物2体が襲ってきた。


「知らない魔物にゃー」


「あれは、何なのです?」


「多分、インプですわね。下級悪魔で、悪戯が好きな魔物。ゴブリンより少し強いぐらいの魔物らしいですわ」


愛梨は使役する2匹の猫を呼び出して、あたしと猫2匹でインプをひっかきまわした。

蓮子の水魔法と愛梨のバフの力も借りて、インプを追い払った。


「あ、助けてくれてありがとね!私は見習い天使の理恵よ。よろしくね」


緑髪のおかっぱ頭を後ろで軽く2つで結んでる天使を名乗る少女、理恵に出会った。


「あたしはねここ!今みんなで配信ライブしながら、探検してるにゃ!」


「僕は蓮子、よろしくなのです」


「私は愛梨ですわ!3人で森を探検してますわ!」


天使ちゃんとお話して、団らんしてたら、お空が夕焼けになってきた。


「夜遅くなったら家の人が心配するから帰るにゃ!」


「お話してくれてありがとうっ!」


天使ちゃんと別れの挨拶をして、あたしたちは森を後にした。


天使理恵の前に2人の男が現れた。


「お兄ちゃんたち、きてくれてありがとねー!一緒に帰ろう~!」


赤髪ロン毛のお兄ちゃんと中二病な感じのお兄ちゃんと一緒に天使ちゃんは帰った。


* * *

「今日は楽しかったニャ―!」


「うんうん、いつも楽してるのが好きだけど、たまにはねここ達とお外で冒険するのも楽しいのです」


「うんうん、天使様に出会えるなんて、運がいいですわねー」


あたしたちはそれぞれ拠点になるお家へと帰っていった。

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