応援コメント

ふたりの温度」への応援コメント

  • 失恋した彼女の話を聞き慰める男、ただ其れだけの話なのに、なあ~
    その僅かな時間、彼女と、彼と、カマンベールチーズと、サボテンだけの空間で彼らの関係と歩んできた人生が語られるのは流石
    安易に絆されて男女の関係へと進むには色々なモノが挟まってそうはならないんでしょうが、是もまた、男女の関係の一つなのかもですね

    作者からの返信

    あるまんさん

     そう。「ただ其れだけの話」なのです。
    「流石」と言って頂けて、嬉しいです。ぎゅっと詰め込んでみました。
     二人がこれからどうなるか。微妙な感じが伝われば幸いです。

     読んで頂きありがとうございます。

    真花

  • 企画の参加ありがとうございました。

    智香の失恋とその後の心の変化を丁寧に描写していて、智香と話す主人公の視点から物語が進行し、二人の間の距離感や感情の動きを繊細に表現しているのが印象的でした!

    智香の失恋の痛みや混乱が、部屋の散らかりやカマンベールチーズの無言の存在といった詳細に反映されており、彼女の内面の荒れた状態がよく伝わりますよね。彼女の心情に寄り添いながら、主人公は彼女を支え、彼女が泣くことで少しずつその傷が癒えていく様子には涙を禁じえません。

    智香の感情がピークに達し、その後に回復していく過程は、単なる共感や支援を超えて、感情の共有と理解の深化を示しています。最後のシーンでは、二人の関係が新たな段階に進んだことが感じられ、智香の心の中に残る傷とそれに対する主人公の支えが、静かに結びついてるんだなって思いました!!

    緻密な心理描写と現実感のある対話が魅力的であり、読者は登場人物たちの内面に深く入り込むことができる作品ですね。

    【発生した引力が僕の胸の中まで至って、ため息の種が生まれた。】
    この表現がすごいオシャレだと思いました!!

    作者からの返信

    がもうひじりさん

     こちらこそ企画へ参加させて頂きありがとうございます。

     最後のシーンで「二人の関係が新たな段階に進んだ」と言うことを感じて頂けて嬉しいです。控え目な描写を敢えてしたので、汲み取って頂けること自体が、ああ、この書き方で大丈夫なのだと安堵をくれます。

    「緻密な心理描写」と「現実感のある対話」と、魅力的だと褒めて頂いてとても嬉しいです。
    「ため息の種」もオシャレと言って頂き、ありがとうございます。

     読んで頂きありがとうございます。

    真花


  • 編集済

    この感想をどんな言葉にすればよいか、考えてしまいました。思いついた言葉は「濃密」でした。狭い空間で、時間にしたら1~2時間くらいの出来事だと思います。女の部屋で、別れた男の話を、彼女の友人である男が聞いている。物語内容はただそれだけですが、表現されているのはこの部屋の濃密な空気なのだ、というふうに感じました。細かく丁寧な描写が、この空気を起ち上げているように思います。何度も登場するサボテンとカマンベールチーズが、その度に密度を上げていくような。私は、そんなふうに感じてしまいました。とても読み応えがありました。

    作者からの返信

    @sakamonoさん

    「濃密」な空気が描写されている。嬉しいです。
    「読み応え」があったと言って頂けるのも嬉しいです。

     小説の特徴の一つだと思うんです。時間分解能をどれだけでも上げていけるのに、映像のようなスローモーションにはならない。実時間と心象時間と体感時間をそれぞれで描ける。今回はそれが上手くいったのかも知れません。
     サボテンとカマンベールチーズが効果を発揮したのもよかったです。

     読んで頂きありがとうございます。

    真花

  • 真花様

    百一里優と申します。

    カマンベールチーズは室温においてとろけさせて食べるのが好きなので最後の部分はちょっと読み取りにくかったのですが、二人の関係が微妙に変化していて、なにかエロチックな気配を感じさせているのかと思いました。特に智香の側に心境の変化があり、龍はディフェンスに入りつつも潜在意識で受け入れつつあるのかな、とか。

    あと、いらぬおせっかいかもしれませんが、冒頭の「六切り」という表現と最後の個包装という部分が整合性に欠けるのかなという気もします(自分はカマンベールは丸いままのを切って食べる習慣があるせいか、冒頭は切ったものが皿に置かれているというイメージでした;そういう人もいるので誤解をされるかも、という意味です)。

    素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    百一 里優さん

     最後の部分、読み取って頂いて嬉しいです。
     正直、カマンベールに多くを乗せ過ぎてないか、意味が伝わらないのではないかと思いながらも、表現の方法として選択したので、伝えて頂いてありがたく思います。

     チーズの包装形態については、私のイメージでは六切りがそれぞれ個包装になっている、と言うもので、仰る通り、丸いままを切って食べる方から見たら全然違うイメージになりますね。ご指摘ありがとうございます。

     読んで頂きありがとうございます。

    真花

  • いつもながらの緻密な心理描写、まるで切り取られた、2人芝居を見ているような。緊張感。
    芝居であれば、名優同士くらいの演技力が必要なところ、そこが文章力でこの作品を厚みのあるものにしている感じですね。
    印象に残った言葉
    悲しみ方も歳をとる、
    彼だけではなく、予定していた未来まで失った。
    など
    言葉は不思議ですよね。
    単なるあいうえおなのに、その羅列次第で、こうも印象的になる。

    作者からの返信

    帆尊歩さん

    「文章力で作品を厚みのあるものにしている」、嬉しいです。

     あいうえおですね、本当に。
     単語になった時点で、もう印象があって、それが文章「羅列次第」になってその印象が強くなったり振れたり、深くなったりしますよね。多分ネガティブな結合変化もあると思います。それらが連なって小説になるのですから、その発生は「不思議」で面白いと思います。もっと先があるのかも知れないと、思います。

     読んで頂きありがとうございます。

    真花