イー・フェン
わたしはイー・フェン。宇宙生物専門家だ。ウィリーと名付けた愛用の宇宙船で未開の星系に向かっている。新しい
間もなく周りの星が線となり流れていった。
自動運転になっていることを確認し、計器の問題もないことを確認して操縦席から席を立つ。
「やあ、気分はどうだいグレゴール」
子犬のような、小さい
グレゴール、長年旅を共にしている
――キュウ!キュキュッ!
可愛らしい声を上げて、小さい体でぴょんぴょん飛び跳ねる。ああ、可愛い。癒される。
グレゴールが休憩室へとトットコ走っていく。わたしはそれについていく。
休憩室に入った私はまず愛用のマグカップを手に取り、コーヒーメーカーでコーヒーを注ぐ。
席に着いたわたしは、コーヒーをすすりながら、次なる未知に想いを馳せる。
今回はどんな生物に遭うのだろう。どんな生態系が育まれているのだろう。あるいは知的生命体がいるのか?もしかして文明があったり?
……いつもグレゴールといろいろな惑星を共ににしている。危険なことが多いこの稼業だが、グレゴールがいなければ乗り越えられなかったことがままある。どういうわけか、この子の感覚は冴えている。かけがえのない存在だ。庇護欲がそそられるような子だが、わたしの方が守られることも多い。だからこそいつも共にしているのだ。
ふうっと息をつくと、トコトコと近づいてきたグレゴールが膝の上に乗ってきた。ああ、和む。
しばらく自動運転が止まることはない。次の星系に着くまでしばらく体を休めることにしたわたしは休憩室のベットに体を横たえた。
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