第2話 貴族の青年×喜び×彼の絶望

青少年たちがほぼ会場に集まった頃、さっきの長い巻き髪の男性が会場の中央に歩み寄った。


「花に選ばれた皆さん、今年の分類大会に来てくれてありがとうございます!私は今回の大会の証人であり、大丁香の第三弁でもあります。皆さんがこの分類会を楽しんでくれることを願っています。」


男性は高揚した声で開会の挨拶を終えると、鉢植えの周りにいる人々の中に戻っていった。


「アイラン、さっきの高身長の男性が言っていた『第三弁』って何の意味?」


「はぁ……」


アイランはため息をついた。


「すべての花には七つの弁があり、実力が認められた者だけが七弁に選ばれるんだ。」


アイランが詳しく説明したが、ベルスはアイランが最初の言葉を言った時点で明らかにぼーっとしていた。


「もし愚かな質問をして真剣に聞かないなら、君の種を口に押し込むぞ……」


「ごめんごめん~」


アイランがまだ不満そうにしていると、銀髪の少年が鉢植えの前に現れ、分類会の最初の分類者となった。


「彼は……」


「アイラン、君は知ってるの?どうして君の友達を私は知らないんだろう……悲しい。」


「バカ!彼はメイヤ家の公子、メイヤ・ティンクだよ。彼は木蘭花の第一候補とみなされているんだ。」


「そんなにすごいの?」


「メイヤ家は優秀で有名だから、彼の家族は皆木蘭花で、彼も多くの木蘭花の人脈を持っているんだ。」


二人が話している間に、ティンクはすでに分類儀式を始めていた。


ティンクは両手を鉢植えの両側に置くと、鉢植えはすぐに淡いピンク色の光を放ち、みんながその鉢植えから微かに金色に輝く淡いピンク色の花が咲くのを見ていた。


ティンクはその光景を見て恐怖の表情を浮かべ、周りの人々も信じられない驚きの声を上げた。


「アイラン……木蘭花は淡いピンク色なの?」


「違う……それは『喜び』を表す瓜葉菊だよ……」

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