留学の貼り紙
「あ、志伊良さん、あれは何ですか?」
「あれって?」
「ほら、あそこの壁に貼ってある...」
「ああ、あれは貼り紙ですよっ」
「それは知ってますよー、何の貼り紙かなーって」
「サンフランシスコ留学の貼り紙ですねっ」
「サンフランシスコ留学の?」
「はいっ、夏休みに希望者は留学に行けるんですよっ」
「えーっ?さすが沖縄の中学!」
「そうですか?」
「そうですよーっ、なかなか中学生で留学なんて、ないんじゃないですかー?」
「そうですかねー?」
「どうすれば行けるんですか?」
「たしか、英会話の筆記と面接を受けて、合格者は行けると思います」
「なるほど...」
「まさか、白熊さん、行くって言うんじゃないですよね~」
「ちょっと興味ありますねっ」
「えーっ?ほんとですかー?」
「なんで、そんなに、あわててるんですか?」
「いや、わたしも、ほんとは行きたいな~って思ってて...」
「あ、ライバルになっちゃうと思って...」
「えーっ?まさか、そんなこと...思ってますけど...」
「思ってるんですかっ!...ふたりそろって行けば、いいじゃないですかー」
「え?ふたりそろって?...白熊さん、英会話できるんですか?」
「いや、それほどでも...でも、これを機会に学びたいな~って」
「あはは...安心しました」
「そんなんで、安心するなーっ」
「ふたりいっしょに行けることを願ってますよ...」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます