第4話  アルメイダの病

アルメイダのことである。


到着したその日より、アルメイダは旅の疲労と寒さから倒れ寝込んでしまっていた。


デイオゴは、彼をキリシタン医師に見せ、夜中、供の男衆を眠っているアルメイダの傍らにつけ看病させた。


デイオゴの夫人や子供たちも心配げに、入れ替わり立ち代わり様子を見に来ていた。


「具合はどうか」、フロイスも病状を心配し顔をのぞかせている。


「申し訳ございません。師よ。とてもこの先旅を続けるだけの体は・・・・・・」と、吐息のアルメイダ。


「よいのです。これは神がお与えになった試練です。ゆっくりと休むがよいのではないでしょうか」


結局、アルメイダは、このままフロイスには同行せず、このあと二十五日間の闘病生活をデイオゴの屋敷でおくることになった。


 そして、ふたたび、フロイスに合流したのは、フロイスが洛中に到着した翌年のことであった。

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