フリルスカート
風が強く吹いて、フリルのスカートがふわりと宙に舞う。手でスカートを押さえようとするが、回転するスカートの、その振動で手がわずかに震えている。風が強くて、スカートがくるくると舞い上がるたびに、彼女は少し身を縮めた。
「きゃっ」
突然の風に驚きながらも、彼女の口元には笑みが浮かぶ。その瞬間、新しい風がまたスカートを捲るように流れ込み、軽やかに彼女の足元をさらう。
「きゃは」
と、無意識に楽しげな笑みがこぼれる。スカートがまたひらりとめくれ、楽しげな声が空に消える。
「なに喜んでるの?」と隣の友達が小さな声で尋ねる。
「っ喜んでないし笑」と、彼女は笑いながら言い返し、心の中に少しの楽しさが広がっていた彼女の笑顔は隠せない。風のいたずらに、彼女の心は自然と弾んでいた。
風がようやく少し収まると、彼女はスカートを整えながら、まだくすくす笑いがこぼれていた。周りの景色が少しずつ落ち着いてくる中で、彼女は友達に向かって微笑んだ。
「こんなに風が強いと、小さな竜巻の中にいるみたいだね」と、彼女は言う。「でも、スカートがひらひらするのって、なんだか楽しい気分になる笑。」
友達は軽く肩をすくめ、風に揺れる木々を見ながら、「確かに、スカートが風に舞うのって、ちょっとした華かもね笑」と応じた。
彼女たちはそのまま歩きながら、ふわりと浮かぶフリルや風に吹かれる髪の毛に視線を向けていた。陽光が優しく降り注ぎ、空気中には春の花の香りが漂っている。風が作り出す小さな波紋が、彼女たちの笑顔をさらに引き立てていた。
「どこに行く?」と、彼女が問いかけると、友達は空を見上げながら「このまま歩いていたい」と提案した。
彼女たちは頷き合い、笑顔のまま新風に揺れるスカートと、二人の楽しげな会話が春の空気に溶け込んでいった。
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