32.竜狩り
「酷い魔力だ。まるで『終わり』じゃないか、全く。もっと早く殺すべきだったよ」
わたしたちを守るように、目の前に立つアルカナ。片手を竜に向けて、『散らせ』と魔法を囁いた。
それだけで、竜の魔力のほとんどは霧散した。
「くっ、私でもここまで消費するか」
「アルカナ……!」
「レイアちゃん! 遅くなったね、ごめんよ。メナちゃんは……魔力切れか。私の魔力を注ぐ。連れてきてくれ」
メナを抱き抱えて、アルカナの近くに連れてきた。その間もアルカナは竜をじっと注視していて、一瞬の油断もしていなかった。ちらりとメナの方を見ると、メナの片手を握ってから魔力を注ぎ始めた。竜の魔力の澱んだ残滓がわたしたちの周りから消えて、代わりにアルカナの清涼な魔力が満ちてくる。
一分もしないうちに、メナは目を覚ました。魔力切れで気を失ったというのに、いつもよりも元気そうな顔色になっていた。
「あれ……レイア……?」
「おはよう、メナちゃん」
「……アルカナ様!?」
アルカナを見て驚いたメナは、しゅばっと立ち上がった。姿勢を正して、身体についた汚れを落とすように服をはたいた。
その間も、アルカナは竜を注意していた。
「ふふふ、相変わらず面白い子だな。さてと――」
手を竜にかざしてから、アルカナはわたしたちの方へと向き直した。
赤黒い髪が、風でふわりと揺れる。それと一緒に、甘い香りも辺りに漂う。
「私が来たからにはもう安心だ。……と言いたい所だが、あの竜相手にはそうも言っていられないな。『終わり』を思い出すよ」
「『終わり』……?」
「その事も含めて、終わったら全てを話そう。私の本当の目的も、この世界のことも、何もかもをね。
手を貸してご覧、と言われたので、メナとわたしは一緒に手を出した。アルカナはわたしたちの手を握って、魔法を唱えた。
――『転移』。久しぶりの感覚だった。白い光に包まれて、気が付くと遠くの場所にいる。
「ここは?」
「竜の真下だ。ほら、上を見てみるといい」
周りには草くらいしかない、広い草原だった。見晴らしが良くて、誰かが近づいてきてもすぐに気が付ける。
真上を見ると、竜が飛んでいた。空の殆どが竜に埋め尽くされている。恐ろしいほどに大きい。
わたしたちには気が付いていないようで、何を考えているのか、今もどこかを見つめている。
「作戦は単純。竜を殺す。全力で。わかったね?」
「了解。……任せて」
「お任せください。私もレイアも、あなたが旅に出ている間に見違えるほどになりましたから。……見ていてくださいね」
「ふふふ、楽しみにしてるよ。でも、油断は禁物だ。私も全力を出すよ。『おいで』」
アルカナは剣を召喚した。前に一度だけ見たことのある、銀のような煌めきを持つ刀身の剣だ。今になってわかるけれど、この剣は相当凄いものみたい。どう見ても魔道具だし、バシレイアやマラケフよりも格上の魔道具だ。
それと一緒に様々な魔道具が召喚されて、アルカナの身体が飾られていく。
腕輪や指輪が現れて、普段の簡素な服装は凝った意匠の服装へと変わっていく。
メナと似たような金糸の意匠が施されている、赤黒い服装だった。
最後に、大きな帽子と大きな杖が召喚された。
「一式を全て見せるのは初めてだよね。早く君たちに私の
「へえ、意外。アルカナもお金持ちの偉い人みたいな格好をするんだね」
「私の趣味じゃないさ。昔に、ある人がプレゼントしてくれたんだ。ふふふ、懐かしいな」
アルカナの召喚は小さな魔力の消費だったけど、それが幾つも行われると周りに漏れる魔力は大きくなる。そんな、竜にとっては小石にもならないような魔力の消費だったけれど、目敏くわたしたちを見つけた。
「レイア、アルカナ様! 竜に気付かれたみたいよ!」
竜がぐるん、と大きく身体を動かすと、それだけでわたしたちが吹き飛ばされるような風が起こった。遠くに見える木々が大きく揺れる。
そして、竜は叫んだ。咆哮だ。
不思議なことに、地割れのような音が響いたのに、わたしたちにはなにも影響はない。耳元で太鼓を鳴らされるようなものなのに、それをうるさく感じなかった。
叫んだ。次は?
わたしたちは身構えていた。竜が降りてくるだけでわたしたちの命は危ない。一瞬の油断が命取りになる。
――音が聞こえた。足音だ。それも数え切れないくらいの。
「アルカナ! なにか近づいてきてるっ!」
「わかった。『探知』。……おいおい本気かよ。周りをよく見てみろ」
草原の向こうにはロゴスや木々が見えていた。けど、今は何も見えない。見渡す限り、魔物が埋め尽くしている。
一体どこからこんなに呼んだのか。一体どこにこんなに潜んでいたのか。……疑問はあるけど、今は目の前の現実だ。
わたしたちの逃げ場は無くなった。
「多すぎるわね。竜を狩りたいけれど、こいつらをどうにかしないとっ……!」
「けど、相手をしてたら竜に逃げられるよ! そうしたら追いつけないし、次に竜が来るのはいつかもわからないし……」
どちらも放っておくことはできない。片方を無視すれば、もう片方によって甚大な被害が齎される。かと言って、誰か一人が片方を担えるほどに楽な脅威でもない。
そう思っていたのだけれど、黙ってしまったわたしたちを見て、アルカナが言った。
「仕方ないか。魔物は私が相手をしよう。大勢を相手にするのは慣れているからね、任せてくれ」
「大勢って……何千って数だよ!? ロゴスの魔物を一度に全て相手にするのと同じだよ」
「そうだよ。君たちは初めてだろう? 私は慣れているから、竜は任せた」
アルカナはそれだけ言うと、『転移』をして魔物の集団の方へと飛んでいった。そして、すぐに大きな音が響いてきた。こんなに遠くからでもわかるくらいに魔法が奔って、光や音は数え切れないくらいに鳴り響いている。
……本当に、慣れているみたいだ。
それじゃあ、わたしたちは目の前の脅威を駆除するだけ。いつも通り、簡単な仕事だ。
「メナ、これが終わったらアルカナと沢山話そうっ! 今までの旅とか、ロゴスの愚痴とか……結婚のこととか!」
「ええ、もちろん! 早く狩ってしまいましょうか。……そして、復讐を果たしましょう。あの日のロゴスに居た人たちの代わりに」
◇
竜は遥か上空を飛んでいる。まずは地面に引きずり落とさないといけない。わたしはバシレイアを召喚した。
「メナ、よろしく!」
「ええ。任せて。『形成』」
メナの魔法で、大弓に相応しい大矢が創られた。
鉄のように固いのに、羽毛のように軽い。魔力で創られたせいなのかほんのりと光っている。
大弓の弦に番って、ゆっくりと引く。腕が悲鳴を上げるけれど、もっと。力を込めすぎて肩が外れそうになるけど、もっと。限界まで引き絞る。
竜はまだ空を飛んでいる。
空の支配者のようで、誰も自分に危害を加えられないと信じているようだった。
でも、わたしは、それを撃ち堕とす。
引き絞られた弦を解放すると、乾いた音を響かせて大矢が飛んでいった。狙いは翼。一撃で決めるなんて不可能なんだから、逃げられなくしてしまえばいい。地上での戦いなら、わたしたちは負ける気がしない。
「当たったわ!」
わたしの攻撃を見守っていたメナが声を上げた。
「次は私の番ね。『貫け』ッ!」
メナは杖を構えて、竜の方へと向けた。片方の翼に傷を与えたけど、まだ飛べている。
メナはもう片方の翼に向かって『貫く』魔法を放った。一番得意で一番強い魔法だ。
杖の先から魔力が放たれる。
圧縮された魔力は一本の太い線になって竜の翼を貫き、竜を撃墜した。
「さすが!」
「さて……ここからよ。気合を入れ直しましょう」
竜はすぐ真上を飛んでいると思っていたけれど、そうではなかったみたいだ。堕ちてくるに連れて、わたしたちからすこし離れた場所を飛んでいたことがわかった。
運が良かった。本当に真上だったら、それを避けるだけでもすごく苦労するところだった。
竜は、地面を揺らしながら墜落した。土煙が高く舞い上がり、嵐のような突風がわたしたちを襲う。
目に砂が入らないように、手のひらを前にかざした。
竜の姿が見えない。次に何が来るのかわからない。
「……レイアッ! 来るわよ、避けて!」
突然、メナがそう言った。
竜から光が奔って、わたしたちへと向かってきている――!
頭が理解するよりも早く身体が動いて、わたしは辛うじて避けることが出来た。
「メナ、平気!?」
「ええ、大丈夫よ」
竜の攻撃は土煙の中に大きな穴を開けた。その周辺だけ綺麗に消えて、今では一直線に竜の顔までよく見える。
「遠くにいるとあの攻撃をされるんだね。仕掛けるよ、メナ!」
「合わせるわ!」
竜はすこし遠いけど、わたしにとっては間合いだ。地面を割るくらいに踏み込んで、一気に竜へと近づく。
背負っていた槍にわたしの勢いを乗せて投げる。投げる。いくつも投げる。どうせ近距離じゃ使えないんだ、全部使っちゃえばいい。
標的は大きい。全部命中したものの、貫通するものは1つもなかった。辛うじて刺さってくれたのが3つだけ。大蛇を思い出す。
「硬すぎるっ」
吐き捨てながら、剣を取り出した。腰に提げていた普通の剣だ。マラケフは重すぎるから、動きながらは使えない。
竜はわたしを脅威と認めたようで、ゆっくりと起き上がり始めた。首を持ち上げて、わたしを押しつぶそうとしてくる。
太陽が竜に遮られて、わたしの周りが真っ暗になる。……大きすぎるよ。
これが普通の魔物だったら、下から突き刺すようにするのだけれど、竜を相手にやったらぺちゃんこになるだけだ。
すぐに横に動いて、竜の攻撃を避けた。いつかの大蛇との戦いの時みたいに、わたしの真横に竜の頭が来ていた。
――なら、同じ動きをするのが一番。
高く飛んで、竜の首に剣を突き刺した。すごく硬かったけれど、なんとか刺さってくれた。
「メナッ! 雷!」
「見せてあげるわ! 『
上空に暗雲が集まって、雷鳴が轟いた。わたしが突き立てた剣を目印にして、天からの一撃が竜を襲う。
肉の焦げた匂いが辺りに漂った。並の魔物ならこれで終わりだろうけど、相手は竜だ。効いているのかどうかもわからない。
でも、動きは止まった。下ろした首を上げること無く、固まっている。隙だ。
わたしはマラケフを召喚した。岩のように重い細剣。それを構えながら竜の前に立つ。
「気を付けて、レイア」
「もちろん」
斬りつけるのは目玉だ。他の生き物と同じなら、どこよりも柔らかいのに、どこよりも大きな傷を与えられる。
マラケフを上段に構えた。重い。
その重さのまま、竜を両断するつもりで振ろうとして――
「レイア!」
メナが叫ぶと同時に、竜の首が動いて開いた口がわたしに向いた。
口内の奥――喉のあたりが光って、濃密な魔力が辺りに広がる。
まずい。間に合わない。
マラケフを盾にするように構えた。けど、こんなのじゃわたしの身体を守れるはずもない。竜の魔力がわたしを襲う。
「ぐ、う、ぅぅ」
肌が焦げて、皮膚が剥がれる。痛い。快晴の空みたいな色に包まれる。痛い。
このままじゃ耐えきれないと思ったけど、メナがわたしを引っ張ってくれた。魔法で浮かぶような感覚で、わたしの身体はメナの近くへ連れていかれる。
「レイア! ひどい怪我……だけど見た目だけね。『癒やして』」
「ありがとっ……助かった……」
「残念だけど、あんまり余裕はないわ。ああもう、レイアの身体に傷が残っちゃうわね。早く動いて! また来るわよ!」
わたしを取り逃したことに気が付いた竜は、魔法ではなく自分の身体を使うことに決めたようだ。
翼を腕のように使って、その先にある爪をわたしたちに振り下ろしてくる。
「『弾いて』!」
メナの魔法が竜からわたしたちを守る。がきん、と鈍い音がして、竜が姿勢を崩した。
「くうっ……ごめんなさい、魔法で守り続けるのは難しそうだわ」
「守りならわたしが。メナは攻撃を!」
マラケフを再び召喚して、竜へと接近した。体勢を崩していたから、腹のあたりががら空きだった。マラケフで斬りつけると、問題なく刃は通った。……これならいける。
メナの魔法が背後で弾けて、光が傷を照らす。赤い肉と赤い血が見えた。効いている。
竜はわたしを煩わしく思ったのか、傷ついた翼で大きく羽ばたいた。空に飛ぶことは出来なかったけれど、後ろへ退くことは出来た。
同時に、竜が尻尾を振ってくる。
わたしはマラケフでそれを弾いた。
「あっぶないなあ……!」
手のひらが痺れた。
それより、竜が距離を取るということは、例のあの攻撃がやってくる。
「わたしは横から近づくから、メナは回避して!」
「わかったわ!」
後退りしながら、竜はあの魔法を使っている。口から放たれた魔力は、遥か彼方までを焼き尽くす光となった。
この戦いが終わったら、山が消えているかもしれない。
真横から近づこうとすると、竜がわたしに爪を振り下ろしてきた。
重いマラケフを来る爪に向けて構えて、膝をつく。
「魔法はあまり使いたくないんだけどね――マラケフ、『全てを切り裂いて』」
想像するのは単純。切る。
魔力がマラケフに流れ込んでいって、すこし頭痛がした。うまく調整できたようで、ひどい魔力酔いにはならなかった。
その間にも竜の爪は近づいて来る。ゆっくりと動いているように見えるけど、それは竜が大きすぎるから。実際にはものすごく早い。
わたしを襲うはずだった竜の爪は、マラケフに触れるとすぐに切り裂けた。真っ二つに割れて、地面へと落ちていった。
竜でも痛いのか、大きな咆哮を上げた。
メナと合流する機会だ。逃すわけにはいかない。
後ろを見ると、すこし遠くにメナがいた。
走って近づく。一瞬だ。
メナにやってほしいことがある。このままだと、決着がつくには時間がかかる。竜の攻撃は一発喰らうだけでも致命的なんだから、そんなに長い時間続けられない。
早く終わらせないと。
「メナ、あの魔法使える?」
竜から強い風が吹いていた。もしかすると、空を飛ぶのは翼じゃなくて魔法を使っていたのかもしれない。
だとしたら、今のあいつは逃げようとしている。
「巻き込まれるわよ」
「わたしはたぶん大丈夫。まあ、やらないと負けるだけだよ。時間は稼ぐから任せた!」
なにを使って欲しいかは伝えていなかったけど、メナはわかったようだ。
ゆっくりと杖を構えながら、メナは呟いた。
わたしたちに多弁は必要ない。最後の戦いに身を投じるために、わたしは答えを待たずに駆けた。
「わかったわよ。……信じてるから、私の本気を見せてあげる。『
メナの魔力が集中していって、太陽のように熱い塊が形成されていく。
竜のすぐ近く――わたしのすぐ後ろにその魔法が形成されていく。
背中が焼かれる。けど、アルカナに貰ったこの防具とマラケフの効果でなんとか耐えられていられた。
「竜。皆の仇。メナが魔法を発動したら、君は死ぬ。でも、わたしが死ねばメナも死ぬだろうね。ふふ、どっちが先にくたばるか勝負だ」
言葉を理解しているのかしていないのか、竜が吠えた。
さあ、最後の戦いだ。
◇
メナの支援は期待できない。失敗は一度でも許されない。
竜の全ての動きを見極めて、全部を対応しないといけない。
竜は空を飛ぼうとした。わたしたちから逃げようったってそうは行かない。羽ばたこうとした翼に向かってわたしは飛んだ。
それから、マラケフを振り下ろした。まずひとつ。翼を両断する。
もはや飛べないはずなのに、竜はやっぱり魔法で飛んでいたようだ。片方の翼を壊したのに、信じられないほどの風でほんの少しだが空を飛ぶ。
背中がさらに熱くなっていく。メナの魔法もしっかりと準備が続けられてるみたいだ。それなら、わたしももっと頑張らないと。
竜は怒ってわたしに近づいてくる。食らいつこうとしているのか、大きく口を開けて、閉じた。
わたしの右と左に竜の歯があった。マラケフを横に凪ぐと、竜の口は痛々しい傷を負った。
「ほらほら、どうしたの? こんなんじゃ君はわたしに敵わないよ」
絶好調だ。もう一歩も引けないという覚悟が集中力を極限まで高めて、感覚を鋭敏にする。竜の吐息が肌で感じられて、魔力の流れははっきりと目に見える。
どんと来いだ。わたしは、メナが後ろにいるなら絶対に負けない。
上から竜の顎が落ちてくる。マラケフを上に向けて、素早く切った。わたしが通れるだけの穴が開く。
口内は生暖かった。
大きく口を開けると、尻尾を一周させてわたしの背中を砕こうとする。でも、今のわたしは背中に目があるようなものだ。
振り向く必要もない。間合いに入った瞬間に、一回転した。竜の尻尾の先は欠けた。
顎を上げて、竜が上体を起こした。大きい。山よりも大きい。
竜は最後の力を振り絞って、巨体を浮き上がらせた。左右非対称となった翼を懸命に動かして、わたしたちから逃げようと風を起こす。
「させない……! 『来い』、バシレイア!」
腕を真っ直ぐ前に出して、バシレイアを召喚した。
腕が重くなる。マラケフをずっと振り回し続けていたから、わたしも限界が近い。
バシレイアに警戒していたのか、竜はそれに過剰に反応し始めた。
ぼろぼろの竜の口に、魔力が圧縮されていく。
青い光が奔り始める――
調子に乗りすぎたかも。
「まずい……! メナ、まだっ!?」
「待たせたわね。正真正銘、必殺よ。『
メナが魔法を唱えた。
青い光となった竜の魔力を呑み込みながら、真っ白な光の円環が竜を囲んだ。円環は幾つにも分かたれて、ついには球になる。
光の球は次第に小さくなっていって、竜を溶かしていく。
竜の尻尾が見えた。溶ける。
竜の翼が見えた。燃え尽きる。
そうして、竜の全身を燃やし尽くした……けど、目玉だけは形を残していた。
ごとん、と大きな音を立てて空中から落ちてきた。目玉のくせに大きすぎる。
「しぶとい奴。でも、やったよ。……やったんだ、やったんだよ! メナ!」
「ええ……ようやく。一安心、ね」
メナを抱きしめて、口づけを交わした。
甘い。
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