第7話 関ヶ原前夜の江戸へ

4人は江戸時代にトリップした。前と違うところと言えば江戸城に天守閣は無く石垣も無く、土を盛り上げただけの城だった。


「また、怪しい目で見られてるなあ」


「カズノリ!ビクビクしすぎだよ、でも関ヶ原の合戦も近いから兵隊も多いし注意しないと」



咲耶がそう言うと盛綱がゆったりとした調子で言った。


「まあ、その格好では怪しまれるのも当然でしょう、金貨を持っておるので服を買って差し上げましょう、それからしばらくはゆっくりと町を歩いてみましょう」 


「盛綱さん落ちついててかっこいい!カズノリも見習いなよ!」


「そうだな、ごめん」 

カズノリはむっとした。


鷹之助が言った


「しかし江戸がこんな大きな町になるとはおどろきじゃ、たいそうなお殿様が治めておられるようじゃの」


「そうよ、徳川家康って言う今度の合戦に勝って天下を取る大名が治めてるのよ、元々は三河の出身で、源氏の流れを汲む一族と言ってるの」


「ほう、源氏の流れか、わしらは桓武平氏の流れでな、100年以上江戸の近辺を治めておった」


「由緒正しいのね、実は徳川家が源氏の流れだって言うのは作り話らしいの、そんな事この時代に行ったら、首を刎ねられそうだけど」


「ふー、おっかねえ。咲耶って歴史オタクだねー」


「オタクって言うのはちょっと、、由緒正しき歴史ファンよ!」


「お、ここはどうやら呉服屋のようです。入って見ましょう♪」


盛綱がそういい、みんなで店に入った。


カズノリと咲耶が服を選び盛綱が金貨を差し出すと店員は目を丸くした。


「こんなに頂いては、古い金貨のようで驚きました、今の値段でお釣りを差し上げます」


盛綱が言った

「おお、このお金でそばかダンゴでも食べましょう」


四人は街歩きを楽しんでいた。しかしやはり怪しまれたようで役人らしき男に呼び止められた。

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