第5話 いざ!鎌倉
塾をたびたびサボっているのがばれて、カズノリは両親にひどく怒られた。母親は咲耶の事も知っていて、今は恋愛どころじゃない、もっと勉強しなさい!とさらに怒られた。
ああつまんない親の元にうまれたなー、ツヨシさんの子供に生まれた方が良かったとカズノリは思った。まあ、仕方ない親の言う通りにするかと、カズノリは次の週にテストがある日本史の教科書を見始めた、
ふと鎌倉時代のページに目が止まった。
先生が今は違うが昔は鎌倉幕府の成立の年は1192年とされ、いい国作ろう鎌倉幕府と覚えてたと言っていたのを思い出した。
「これは今こそ歴史ルーレットアプリの出番か!なんかアプリの操作も慣れてきたな、ちょっと鎌倉時代の我が町を見てみるか!よし、1192と!」
景色が変わり回りは何もない原っぱだった。
「わー、なんもなーい!江戸時代とは大違いだ。徳川家康の偉大さを実感するなー、この風景みたら咲耶ならなんて言うだろな?そういえばあの未来の腕輪デバイスで連絡取ればいいか、ちょっと高性能でビビりすぎて、机の中にしまったままだったな、じゃあ帰るか」
とカズノリがスマホを取り出すと彼方から刀を振りかざした追手に追われてふたりの男が逃げて来た。
「うわー、やっべーすぐにげないと!」
カズノリはあわててスマホを落とした、慌てて拾い直すうちに二人がすぐそばまで来てカズノリにぶつかり三人ともその場に倒れ込んだ。
追って来た男たちは三人を取り囲んだ、リーダーらしき男があざけるように言った。
「そこまでだ!
カズノリはとっさのところでスマホを掴んでリターンボタンを押した。気がつくと三人はカズノリの部屋にいた。
三人は部屋の中でお互いを見て何がなんだか分からずしばらくボーっとしていた。
二人は20代ぐらいの整った顔立ちをした青年と50代ぐらいのいかつい顔をした痩せて背の高い男だった。若い方が主人のようだった
カズノリはどう説明すればいいか分からなかったが、あのデバイスをつければどういう状況が説明してくれると思いついた。机の引き出しからデバイスを三つ取り出して、自分の腕に取り付けた。
「俺は未来の江戸に住むカズノリって言います。うまく説明出来ないんで、この腕輪を腕に付けてください」
二人は怪しみながらも、命の恩人らしい少年に勧められた腕輪をつけた。
二十分ほど無言でいたがデバイスが頭の中で何が起こったか説明してくれた。二人はきちんと座り直して、カズノリに深々と頭を下げた
「それがしは秩父盛綱と申すものです、こちらはは従者の鷹之助です」
「鷹之助と申します、以降お見知り置きください命を助けられかくまっていただき、なんと感謝したらしいいのやら」
「ははははー」
カズノリは立派な武士に感謝されてなんだか恥ずかしくなってにやけてしまった
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