ゆふぐれくらげ
菫野
ゆふぐれくらげ
雨の針糸をとほして落ちてくるわたくしたちを縫ひ合はすため
あの歌を風からもらふためあなたどんなチャイムを鳴らしましたか
いくつかの指に触れられみづいろの彩度を下げて書架で待つ本
恋愛と夜店とわたくしでつくる正三角形とてもきれいだ
白いページに刷られたことばは骨だからかうしてここにしまつておける
看板の里といふ文字樹に隠れ里といふ文字星に似てゐる
大蒜を刻みゐること
死と生の境界ほどの曖昧さクリームとソーダ混じるあたりは
旅にでる給水塔を見送つてしづけき朝の
ゆふぐれくらげ 菫野 @ayagonmail
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます