第6話

 お、これなんか良さそうだな。


 ネームドキメラ『火車の虎』

 難易度:S☆

 場所:不明


 なんと、難易度がスモール☆1だ。ようはめっちゃ簡単ってことだろう。


 うん。これにしよう。


「すみません。これで、お願いします。」


「え? は、はい…?」


「お願いします。」


「わ、わかりました…?」


「では、行ってきますね。」


「い、いってらっしゃいませ…」


 受付の人はやけに顔が引き攣っていた。なぜだろう。



╋┃╋┃╋┃╋



「ただいま。」


「え? あ、おかえりなさいませ。薫様。」


 あ、そうだった。前世の薫の名前で登録したんだっけ。


「ただいま。依頼が終わったから帰ってきたよ。」


「お、おかえりなさいませ。本当にSランクの依頼を終えたのですか?」


「? とりあえず、依頼は終えたけど。」


「いえ、少し現実を信じられなくて。」


「え? 依頼は簡単なものを受けたと思うけど。」


「えっと、ですね。受けられたのは冒険者ランクS向けの高難度な依頼ですが。」


「え? スモールじゃないの?」


「はい、Sランク向けという意味です。逆にどうしてスモールなんですか。」


「いや、あまりにも簡単そうだったから。」


「え? …とりあえず、鑑定します。」


「お願いします。」


 受付の人は奥にこもってしまった。


 それにしても、まさかSランク向けだったとは。

 全く気づかなかったよ。


「…………はにゃ?」


 しばらくすると、奥から変な声が聞こえてきた。


「すみません。薫様はこのモンスターをどのように倒されましたか? あまりに傷が見当たらなかったので。」


「え? 覇気で。」


「な、なるほど?」


 というか、このレベルのモンスターなら睨むだけで死んじゃうのよね。


「さ、査定ができないですね。とりあえず、オークションに出品することになると思うので、もう少し待ってください。」


「わかりました。」


 時間がかかるのか。その間のお金はどうしようかな。


「あ、こちら報酬金です。」


「いいんですか? ありがとうございます!」


 やった!これで、野宿をしなくていい!



 次の公開は欲張って65PVです!

 ・・・このペースでいくと一日に三回投稿してるので、そろそろ緩めたいなぁ。

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