第2話 学校に行きたくない(二)
「村八分になるだけの理由もあるのだぞ?」
ということらしいが。
「意地悪をする側の理由なんて、いくらでも勝手に付けられるじゃないか。新入りはどこでも大抵立場が弱いのに」
「
「…………」
だから田舎は
子供達の
天道村立天道小学校、及び中学校は
良い先生は
「何その令和版島流し……」
「あまり気に
村の王・
でも、後任がよりましかどうかはわからないし、結局は担任ガチャで当たりを引くことを祈るしかない。
「稔流の場合、
「まれびと、って?」
「文字通りの客というよりも…この村の感覚では《外》という
「異界…。3年早く厨二病を
…ちゅうにびょう?とさくらは小首を
「村人の、
「災い…?」
「一番の災いは、
「あ……」
さくらが「子供は簡単に死ぬ」そして「どの墓も
「この村も、人口が三割以上死ぬほどの
「…………」
村に
幼くして命を散らせた、その魂から
怖れも、悲しみも、この村では迷信ではないのだ。
「だから、稔流は客人になるな。子供は残酷だ。《外》から突然やってきた本家の血筋という両極端をどう扱うか、楽しみにしているだろうよ」
…うわあ。心からイヤだ。やっぱり学校行きたくない。
「策はあるから安心しろ。稔流の『
稔流が
このように
「稔流が思うより、本家の
「…………」
さくらは、まだ稔流のことを心優しいと言うのだと、稔流は
さくらにとってだけ、優しい自分でいられれば、それでいい。
久し
「あれ?むすび。さくらと一緒じゃないの?」
「あら、ひとりで早起き出来たんだねえ。
ひとりでむすびに話しかけていたら、背後から
「えっと……ひとりで起きるって、当たり前じゃない?」
親に
「当たり前のことを当たり前に出来るのが、一番
「…………」
「何かして
「…………」
そんな考え方もあるのかと稔流は
(当たり前だ)
昨夜のさくらのぶっきらぼうな返事を思い出した。それでいて、照れていたことも。
さくらが、稔流を大切に思うのは当たり前。稔流も、さくらを大切に思うのは当たり前。
それは嬉しくて幸せなことだから|、いつでも、何度でも、
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