【SS】正しい選択

ずんだらもち子

【SS】正しい選択

 何もかもが滅んだこの世界には、AとBのたった二人しか人間は生き残っていなかった。

 この先も増えることはないことがわかっている。

 何より二人は互いに嫌いあっていた。


 神の使いがやってきて、一つの宝石を置いていく。

「この宝石を胸に抱いた方は、残りの寿命を相手に捧げることができるって」

 それだけ言い残し、神の使いは去っていった。


 Aは思った。どうしてこんなやつに自分の寿命を与えなければならないんだ。

 そう考えているうちに、Bはすぐに宝石を手にしていた。

 そこでようやくAは考え至る。自分が間違っていたのかもしれない、と。

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【SS】正しい選択 ずんだらもち子 @zundaramochi777

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