僕の手
今日もしっかり頑張った。
家に帰ると22時半
夕飯を適当にすまし、サっとシャワーを済ませ、髪の毛を乾かし布団へ。
癖でスマホを触り
気づけば0時前
はぁ
趣味ができなくなった....
いや、気力がなくなっていた。
嫌いになったわけじゃない。
強いて言うなら無駄に思えてしまう瞬間がつらい。
社会人になって数年、
趣味で大成することなんて甘いことはなく
サラリーマンとして仕事に追われる毎日。
別に悪いことじゃない。普通だ。とても普通。
それでも何かしなければ、やるなら全力で、本気で。
漠然と大きな壁を作っては中途半端な心持ちでを抱え、
動かず眠気と戦いながらスマホを凝視。しょうもない戦いだ。
何か変わらなければ、でも現状で働いたお金でそれなりに生きていけているし
特に変わらなくても生は全うできる。
大丈夫じゃないか。
布団の中でただただ自問自答を繰り返す。
暫くスマホを見ているとふと画面から何かがゆっくりと飛び出してきた。手だ、しかも何本もついた一つの塊だった。
その手達は部屋にある物を持ちあげあちらこちらに投げ出した。
一通り荒らした後、手の塊は押し入れに向かっていた。
押し入れにしまっていた漫画、小説、ギター、キーボード....
そしてその内の一本の手が僕の首をつかみ締め上げる。僕は恐怖で暴れ、声をあげた。
あげたつもりだったが声が出ない。
何故だ?
これは夢だ。
気づいた途端目が覚めた。
置き時計は6時を指していた。
布団の中でびっしり汗をかいていた。
夢だったとはいえ僕は寝ながら実際に暴れていたらしい。
スマホの画面が触るとケガをしてしまいそうな割れ方をしていた。
今日は休日だから早起きしてもしょうがないんだけど。眠くない。
スマホを触るが画面が割れていてうまく動かせない。
一旦スマホを置き、顔を洗いに行った。
戻ってまたスマホを触ってみる。
スマホの画面が割れていてうまく動かせることができなかった。
一旦スマホを置き、適当に部屋のものを触ってみる。
スマホの画面は割れていてうまく動かすことができなかった。
スマホの画面は割れていてうまく動かすことができなかった。
スマホの画面は割れていてうまく動かすことができなかった。
スマホの画面は割れていてうまく動かすことができなかった。
これは夢だった。
夢だったとはいえ僕は寝ながら実際に暴れていたらしい。
スマホの画面は割れていてうまく動かすことができなかった。
置き時計は7時を指していた。
今日は休日だから早起きしてもしょうがないんだけど。眠くない。
スマホを触ろう...としたが、
少し考え、押し入れの中からギターを取り出した。
ギターの弦は錆びていてうまく綺麗な音を出すことができなかった。
まぁでも弾けなくはないか。
-完 -
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最後までお読みいただきありがとうございました。
良ければ、評価・コメント・登録などを宜しくお願い致します。
byほししゅんいち
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