第4話 インターネットに繋げる冷蔵庫

202X年…


インターネットに繋ぐ家電がすみずみにまで浸透していた。


冷蔵庫も例外ではなく、さまざまな機能が追加されていった。


カメラや重力センサーにより、細やかに管理されていた。




しばらくして…


「え~」と大きな声で驚く主婦。


お向かいの奥さんがこんなことを言いだした。

「来月から、冷蔵庫内の物の占めている容量で課金されるらしいわよ。」


冷蔵庫の空間使用料の基準として、

立方メートル・アワーが使われた。


一辺、1メートルの立方体の物が1時間ある場合の単位である。




家庭では冷蔵庫に入れるものをなるべく小さくしようと、工夫するようになった。


スーパーでは圧縮袋が売れに売れた。


主婦たちは「ピッタリ収めて、お安くしよう!」と言いあっていた。



そういう者たちによって、家電メーカーでは思ったほど売り上げが伸びずに、

使用料の基準をグラム・アワーという単位に変更することを決めた。


要するに重さによって使用料が決まるということである。



主婦たちは「うーん。重さはどうすれば…」と悩みはじめた。


これにより、家庭では、また新たな方法を考えなければ、

ならなくなった。



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