8.5話 こうして勘違いが起こる
「よーし!連絡先交換を交換できたね」
私は学校から家に帰宅すると共にガッツポーズをとる。
今日は喫茶店が休日ということで他に人が居ないから嬉しい気持ちを声に出してしまう。
「おかえり、詩音。連絡先交換ってもしかして涼君のことかい?」
完全に気を抜いていたけどお父さんがそういえばいた。なんか、すごいニヤニヤしてる。
「ちょっとお父さん!別に立花君とはそういう関係じゃないから」
「そんなこと言って、もう詩音もそういう年齢だもんなぁ。お父さんは成長が見れて嬉しいよ」
本当にそういうのじゃないんだけど多分聞く耳持たいから放っておこう。
そうして私は2階にある自室へと向かう。
「はぁ〜今日も学校疲れたなぁ。でも連絡先も交換出来たし1歩前進だよね?
あ、そうだ」
私はスマホを取り出すと立花君にメッセージを送る。
『よろしく』と、でもこれだけだと地味だからスタンプも送っておこう。
そうして私が使ったのは
『死にかけ海虫くん』という最近私がハマっているキャラクターのスタンプである。
1日1話投稿される四コマ形式の漫画のキャラクターで毎度死にかけるんだけどそのときの様子が、溶けててゆる可愛いんだよね。
メグちゃんにもこのスタンプをプレゼントしたんだけど使ってくれないんだよね。
あ、返信がきた。
『こちからこそよろしく』
『いきなりで悪いんだけどちょっといいかな?』
本当にいきなりだ。でもどうしたんだろう?
『加納さんについて聞かせて欲しいんだ』
メグちゃんについて?とりあえず理由を聞いてみようかな。
『ごめん、それは言えないんだけど凄い重要な事なんだ』
うーん、よく分からないけど 立花君が言うんだから凄い重要なんだよね? とりあえず話を聞いてみようかな。
『えーと、加納さんの好きなタイプとかって分かる?』
え!もしかしてこれってそういう事なのかな?立花君もしかしてメグちゃんのこと好きなのかな。メグちゃん可愛いしやっぱりモテるんだなぁ。
でもメグちゃんは恋愛に興味なさそうだからな……きっと厳しい恋愛になると思うけど頑張ってほしいな。
『じゃあ神童君と加納さんの関係性については知ってる?』
神童君ってもしかして、神成君のことだよね?でもどうして聞いてきたのかな
『うん、そう。』
もしかしてあの2人一緒にいること多いから嫉妬してるとか?やっぱり立花君も男の子なんだなぁ。
これについてはちょっと前にメグちゃんから直接ら幼なじみみたいな関係って聞いたから大丈夫だね。
『ちなみにその二人は付き合ってたりはする?』
漫画とかだと幼なじみってそういう関係に発展するのよく見るけどメグちゃんは付き合ってないって言ってたはず。
神成君は色んな人からモテるけど立花君には頑張って欲しいね!
『そっか、教えてくれてありがとう』
すっかり立花に質問に答えるのに夢中になってたけど私も質問しないと!
これを聞くために連絡先交換したんだもん。
『いいよ、どうしたの?』
よかった。じゃあ、そうだな多分来週には足の腫れも治るよね?
だから来週の土曜日に泳ぐのを教えて貰えるか聞こうかな。
『一緒には泳げないからちょっとアドバイスするくらいになるけどいい?』
よかった、やっぱり立花君は優しい人だね。
私は泳ぐの得意じゃないから夏休みまでに泳げるようにしたかったけどメグちゃんあんまりこういうの教えるの得意じゃないから助かるな。
そうして私は『大丈夫だよ!ありがとう』と返し、海虫くんのスタンプを送って会話を終えた。
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