8話 僕はアイツと加納さんについて知る
やっべやっべ連絡先交換しちゃったよ。
自室でスマホを片手にニヤけが止まらない。あの出来後以来こんなにも嬉しいと思えることがあっただろうか?
断言しよう、いいや無い。
LINEを開くとそこには「よろしく」という言葉とスタンプ。
スタンプは『死にかけ海虫くん』と言うらしい。多分最近のjkで流行ってるキャラ。
だがニヤついている場合ではない。
友達を助けるために加納さんについて聞くのだ。
えーと、うん。どうやって切り出せと?
いきなり加納さんについて教えてなんて言おうものならヤバいやつ認定は避けられないよな?ここはさり気なーく遠回しに聞くべきなのか。
いいや、友達より自分の身を優先して何が男だ!ここは攻めるしかない。
涼『これからこそよろしく』
涼『いきなりで悪いんだけどちょっといいかな?』
水『うん、いいよ。どうしたの?』
涼『加納さんについて聞かせて欲しいんだ』
水『恵ちゃんについて?別にいいけどなんで?』
涼『ごめん、それは言えないんだけど凄い重要な事なんだ』
水『そうなんだね。ちなみにどんなことが知りたいの?』
あれ?意外とすんなり言ったな。
口が軽さがマスターから遺伝してるのだろうか。
涼『えーと、加納さんの好きなタイプとかって分かる?』
水『うーん……ごめんね恵ちゃんとそういった話しないから分からないや』
涼『じゃあ神童君と加納さんの関係性については知ってる?』
水『神童君って神童神成君?』
涼『うん、そう。』
水『えーとね、確か幼なじみみたいな関係だって聞いた覚えがあるよ』
涼『ちなみにその二人は付き合ってたりはする?』
水『付き合ってないって言ってたよ!』
涼『そっか、教えてくれてありがとう』
怖いくらい上手くいってしまった。
ねぇ水町さん口が軽すぎるよ。この子詐欺とかに絶対騙されちゃうタイプだよ。
いや、逆に素直すぎて相手の良心が傷んで諦めるタイプの可能性も……
まぁとにもかくにもこれで2人の関係性は分かった。付き合っていないということが分かったから完璧だな!
また1人の命を救ってしまったぜ。
来週が楽しみだな。
まぁLINEで先に説明してやってもいいけど直接伝えた方が間違いないよな?
水『ところで、私しからも相談があるんだけどいいかな?』
そうか、LINEを聞いてきたってことは水町さんもなにか要件があるに決まってるよな。
涼『いいよ、どうしたの?』
水『良かったら来週の土曜あたりに泳ぎを教えてもらえないかなって、 ダメかな?』
涼『一緒には泳げないからちょっとアドバイスするくらいになるけどいい?』
水『大丈夫だよ!ありがとう』
(スタンプ)
こうして水町さんのスタンプで会話が終わった。こちらからも何かスタンプ送るべきだろう?いや、いい感じのスタンプがないからやめておこう。
プールと言えば学校のスクール水着ではないその子の個性が出た水着を見るチャンス!
来週が楽しみで仕方がないね。
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