5.5話 天は二物も三物も与える

僕は今日も水泳を見学していた。

見学していて分かったことは男子の内、

2人が圧倒的に泳ぐのが速いということだ。


まぁ僕の全盛期に及ぶことはなくともそれなりの高校でならエースになれると思う。


一人はもちろん大樹だ。

その筋肉の重たさで溺れるんじゃないかと思うような外見をしているがスイスイ泳ぐ。

何がすごいって犬かきで泳ぐの。

逆になんで高校で犬かきなんだって思う。

本人曰く、クロールもバタフライに背泳ぎも出来るらしいけど犬かきが1番速いらしい。

まぁ1つの才能だろう。多分というか、

間違いなく犬かき同士で競うなら僕でも勝てない。


そしてもう一人は体育祭で男子リレーのアンカーをやっていた神に選ばれた者だ。とりあえず名前もカッコイイ。

天は二物を与えずとはよく言うが嘘だ。

一つどころかマイナスの人間だっている中複数与えられる人間は間違いなくいる。

だって目の前の男は明らかに与えられたものが二物以上あるから。

足速い、泳ぐの速いまぁこの2つはまとめて運動神経がいいとして頭もいいし顔イケメン。


テストでの総合点は上から2番目ってね。

まぁ僕だって点数は上から数えた方が早いし優秀だけど。

とりあえず正直あの男に至ってはなぜこの学校に来たのか理解できない。

あの能力であればどんな高校でもいけただろうに。


リレーで2着だったのも彼がバトンを渡された時点での順位が5位だったからで、もっと上の順位から始まれば1位は確実だったと思う。それと筋肉も凄い。

大樹が男ウケのいい筋肉というのならあの男は女性受けのいい筋肉だ。

一見、細マッチョに見えるが見た目以上の筋肉がついてるのが僕にはわかる。

あの男は敵にまわしたくないな。絶対勝てない。


ちなみに加納さんも普通におかしい。

足めっちゃ早くて泳ぐの早くてテストの総合点は1位。

ほんと君たちなんで公立校選んだの?

最近流行りの異世界モノみたいに無双でもしたかったの?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る