第3話 お気に入りの店員たち その1

 今日もお気に入りのコーヒーショップ「フェルーナ」に向かう僕・・


 フェルーナの玄関は自動なので近づけば勝手に開き僕をフェルーナの店内へ誘ってくれる。

チリンチリン♪

「「いらっしゃいませ~」」

 店内に入ると2方向から可愛らしい女子の声が迎えてくれた。

「おひとり様ですか?」

「あぁ、はい・・」

「お好きなお席をどうぞ」

 今は平日の午後4時半、客の入りは半分くらいといったところ、そんな店内で僕はいつもの一番奥の窓側の席に着いた。

席に着いてまずすること、それは店員の顔ぶれチェック、これまでに確認できた店員は5人、その中から今日はA子ちゃん(仮名)とC美ちゃん(仮名)、そして厨房のほうにE代ちゃん(仮名)の3人態勢!

(よしよし、普段通りの布陣だな)

 僕が店員の体制チェックをしてるところにA子ちゃんがオーダーを取りに来た。

「ご注文はお決まりですか?」

「あぁ、え~と、アイスカフェモカお願いします」

「はい、アイスカフェモカですね、ありがとうございます」

カサカサカサ

 A子ちゃんは素早く僕の注文をオーダー伝票に記入してカウンターへ戻っていった。

 そんなスキのないA子ちゃんの姿に僕はいつも目を奪われている・・

(やっぱり、A子ちゃんの動きには無駄がない、プロだなぁ~)

 そのあともA子ちゃんは他の客のオーダーを聞いたり、注文の品をテーブルに運んだり、忙しく働いていた。

 数分で僕のところにも注文したアイスカフェモカが運ばれてきた。

 運んでくれたのはA子ではなくC美ちゃんだ、

「お待たせしました、アイスカフェモカです」

コト

 C美ちゃんはゆっくり優しくカフェモカの入ったグラスを机に置く。

 C美は軽い笑みを見せながら、 

「ごゆっくりどうぞ~」

「どうも~」

 僕の席から離れていくC美ちゃんの後ろ姿をながめて・・

(C美ちゃん、何歳くらいなんだろう?僕より若そう、カワイイなぁ~)

 あっ! ちょっと一言言っておくけど、僕はストーカーや変質者じゃないよ、ただお気に入りの店のウェイトレスが可愛くって通ってるだけ、ただそれだけ・・でも、名前くらいは知りたいなぁ・・・

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