学内ぼっちの修学旅行

第1話

　高校二年生の時、修学旅行がありました。

　行き先は沖縄。

　普通、修学旅行とは楽しみなものでしょう。

　しかし自分にとって修学旅行とは行きたくなくなさすぎて前年くらいから嫌だーと鬱屈な感情を抱くくらいつらいものでした。

　理由は色々ありますが、友達がいないことが大きかったように思います。

　あとは飛行機に乗りたくないという……。

　ジェットコースターみたいなフワッとするものが苦手で、バスの後ろの方ですら怖いタイプ。

　マイルーム大好きというのもありますね。自分一人の時間がないのはなかなか苦しいものです。

　ズル休みはしませんでした。

　当時アホみたいに真面目で、学校は基本休まず行っていました。途中で熱っぽくなった日でも、限界まで粘っていました。

　休むと罪悪感があったり、授業であればその範囲を誰にも聞けないという理由で頑張って行っていました。

　で、修学旅行に嫌々行きました。

　沖縄は遠い昔に行ったことがあるのですが、小さかったので記憶がありません。なので初めてに近いものでした。

　首里城や国際通りに行きました。

　ぼっちで美ら海水族館もまわりました。

　あとは記念碑？みたいなのも見ました。

　戦時中に隠れていた洞窟の中にも入りました。

　ホテルの食事はバイキングでした。美味しかったです。

　飛行機は超怖かったです。

　死ぬかと思いました。

　特に下降するとき。フワッフワッでした。

　旅行から帰ってきて数日たち、なんと首里城が燃えたというニュースが流れ込んできました。

　ついこの間、見て歩いたばかりの首里城が燃えてしまったということに衝撃を受けました。とても実感できません。

　旅費はかなり高かったし、元をとれるほど楽しめたわけではないけれど、なくなるまえに首里城を見られたことはよかったかなとぼんやり思いました。