第34話 ご褒美の中身

 

 ステージに眩いばかりの明かりが灯り音楽とともに女性たちが歌いながら入ってきた。

 驚いたことにその女性たちとは日本で今一番輝いているアイドルグループの談合坂32である。

 そう俺が先ほど空港で見かけたあのアイドルであった。

 あまりテレビを見ない俺でも知る有名なアイドルグループがフルメンバーで、なぜという疑問が頭に浮かんだが、すぐにその疑問すら考えられなくなる。


 俺が座っている位置から彼女たちを見ていると、そう、見えるのだよ、彼女たちのデルタゾーンが、ピンクだったり、水玉、ストライプに、かなりキワどいレースなど、下着の見本市のようだ。

 さしずめ俺の座っている場所は桟敷席、いや、砂かぶりと言ったら良いだろうか。

 俺は彼女たちの下着を堪能しながらステージを見ていた。


 談合坂32のアイドル達は出てくるなり続けざまに2曲を通して歌い上げ、一旦奥に下がっていった。

 部屋の明かりがまた明るくなると、侍従が俺のところに飲み物とスナック類を乗せたトレーを持ってきた。


 それを合図に、陛下と吉井会長が下がるようだ。

 下がる時に吉井会長がわざわざ俺のそばまで来て、こう言った。


「私たちはやることがありますので下がりますが、まだ、ステージは続きます。

 本郷様に十二分に楽しんでいただけるような工夫を凝らしておりますから最後まで楽しんでください。

 なお、私どもはボルネオに1週間ばかり滞在しますので、その間には本郷様と十分交流ができるものと考えております」


 そう言うと吉井会長は陛下と部屋から出ていった。


 陛下たちが部屋から出るとすぐに部屋の明かりは暗くなった。

 ステージの第2部の始まりだ。

 今度はかなりスローテンポの曲に合わせて彼女たちが登場してきた。

 してきたが………

 その衣装にまた俺は驚いた。

 あれはあかんやつだ。

 絶対にコンサートでは着ないぞ。

 コンサートどころか企画物のAVくらいしか着ないようなかなり扇情的な衣装で登場してきた。

 下手な全裸よりもいやらしい。

 半裸のようで半裸じゃない。

 見えそうで肝心なところが見えないというように男心を弄ぶかのような衣装だ。


 驚きはそれだけでは止まらない。

 全員がステージに並び終えると、今度は両はしから女性たちが着ている扇情的な衣装を脱ぎだした。

 ステージ上では今をときめく日本のアイドルがフルメンバーでストリップを始めた。

 ありえないでしょう。


 両端の女性が下着姿になると、今度はステージから降り俺のところまでやってきた。


 彼女の着ているブラとショーツを俺に脱がせて欲しいと頼んできた。


 既に童貞を卒業している俺には躊躇など無い。

 それこそ楽しみながらブラから外していく。

 全裸になった彼女たちはステージに戻っていく。

 そうすると、すでに次の女性が下着姿になって俺のところまでやってきて同じことを要求する。


 30人全員の下着を俺のところで脱がされたアイドル達は、今度は全裸でステージを続けていく。


 彼女たちは本当に恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらもステージを続ける。


 全裸で大事なところを隠しながらも5曲を歌い上げ、ステージを終えた。


 これで、俺への歓迎も終わりかと思いきや、今度は全裸の彼女たちが全員で俺を囲んだ。


 アイドル達は慣れない手つきで俺にキスを迫り、俺の服を脱がしていく。

 俺も全裸になると、彼女たちに押し倒され、顔の上から跨がれあそこを舐めまくられ完全に戦闘態勢を整えた俺の息子を、先程まで綺麗な声で歌い上げていた魅力的なお口が優しく開放を始めたり、豊満なバストが俺の全身を優しく柔らかに囲んでいたりと、それは信じられないような天国の時間だ。

 俺の両腕はそれぞれ違う女性の胸やら蜜壷やらを探して回り、両足だってそれぞれに別の女性の柔らかさを感じていた。


 足の親指も時折、蜜壷の中に入る感触を感じる、それは男のとってこれ以上ない快感を感じる時間だ。


 ステージで1時間くらいか、それ以降で2時間。

 その間に何度も俺の息子は戦った。

 戦ったが、力及ばず、何度もその身を吐き出したのだ。


 非常に心地よい疲労感に包まれて天国の時間は終わった。


 部屋にアリアさんとかおりさんが俺を迎えに来たのだ。

 女性たちはアリアさんが連れてきたメイド達からバスローブを受け取り楽屋に入っていった。


 談合坂32のリーダーが最後に「直人様、また明日」と言って去っていった。


 俺の目の前には30人分の下着の山。

「これどうするの」


「直人様へのプレゼントだそうです。

 後で、全員から下着にサインでも貰いましょうか」


 それにしても30人分の下着を目の前にして、俺は感心していた。

 女性物の下着って、本当に種類が豊富だなと。


 俺もアリアさんに体を拭いてもらい、ゆったりした服を着せられた。


 俺が着替え終わると、王宮の通用門に待機させていた車に乗せられ、皇太子府西館に帰っていった。


 西館のラウンジには日本に居る人を除き全員が集まって俺の帰りを待っていた。

 まだまだみんなは経済戦争の煽りで忙しくしており、中には疲れた顔をしているのもちらほら。

 特に新人さんたちは慣れていない仕事なのか疲れが目立つようだ。


 アリアさんがみんなに、

「もうしばらく頑張ってちょうだい。

 来週には高麗民国の方は音を上げるはずよ。

 それを過ぎれば一段落ね。

 今はその仕事に集中してね。

 直人様への奉仕はとりあえずしないでください。

 これが一段落したら思う存分直人様に甘えましょう。

 いいですわよね、直人様」


「べ、別にかまわない。

 それよりも、みんな疲れが出始めているようだから、とにかく自分の体を優先してくれ。 

 みんなへのサービスは、そうだな、来月に順番に日本に来る事になるだろう。

 俺が日本を案内してやるから、その時にでも甘えさせてやる。

 だから、体だけを注意して頑張ってくれ」とアリアさんに話を振られたので、俺は彼女たちの体を心配しつつ彼女たちが喜びそうなことを約束したのだ。

 するとアリアさんがちょっと拗ねた顔をしながら聞いてきた。

「あら、それなら私はいつ甘えたらいいのでしょうか」

 そう、アリアさんは基本ここボルネオで仕事をすることが多い。

 出張などであちこちに行くことはあるが、俺が大学に通っている間、交代で日本には詰めない。

 日本で仕事をすることになっているのはイレーヌさんだ。


 まあ、それでも出張とかで行ったり来たりするので、イレーヌさんでもボルネオで出会うこともあるし、3人揃って日本で仕事をすることもある。

 そのへんは臨機応変だが、それを知っていて俺をからかってきたのだ。

「大丈夫だよ、いるときにはアリアさんを大事にするからね」


「ありがと、直人様」


「アリア、でもそれでは直人様の……あの~お世話はどうするおつもりで」


「大丈夫よ。

 ボルネオの王室が今回の件でご褒美としてそういうお世話係を用意してくれたみたいだからね」


「え、お世話係?」


「直人様は、もうすでに会っておりますわよ。

 お楽しみにしておいて下さいな。

 それに、かおりは直人様のそばについているから、でもそれはそれでなんだか悔しいわね。

 かおりだけいい思いをするみたいで」


「そんなことはないわよ。

 私は常にそばに控えていますけど、今週は陛下のご用意した方々にお任せするわ。

 だって、みなさんとても魅力的な方たちばかりでしたしね」


「え?」


「でも、直人様はすごいですね。

 この調子ならすぐにでも王弟殿下を凌ぐ艶福家になりますわよ」

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