第3話 ステータスが見れたから
クラスの女子のステータスが見れるといってもほとんどの奴の好感度は50、つまり普通以下、まぁ結論を言えば接点すらないわけで。
ステータスが見れたから別に何かが変化するわけではない。
青春レベルの俺の現在値は0である。
1ではない。0である。
でもステータスが見れたからこそ見えてきたものがある。
幼馴染が腐れ縁であろうとも俺のことを好いていること。
俺からの反応を期待していること。
————あいつとの青春か。
ライトノベルやアニメでよく見る青春とはハメをはずし、みんなでバカをやっている。
陸上部で活躍していることは知っていたが、趣味がゲーセン巡りだと?楽しそうじゃないか。
俺はクレーンゲームとか得意じゃないが接点としてゲーセンに行かないかというのはいい考えかもしれない。
食べ歩きも趣味だというからこの辺の飲食店もめぐっていることだろう。
とても健康的な女子らしい。
あいつのスタイルも小麦色の肌にポニーテールの茶髪があいまって愛くるしい馬のような魅力を持っている。
もちろん胸も貧乳ではない。
体育ではそれなりの主張を放っている。
話題がそれた。
そうステータスが見れて俺がステータスを更新しようと思ったのは幼馴染のこいつだけだ。
他の人気の女子の好感度は低いので何もわからない。
精々成績いいんだなー、身長低いなー、高いなー、程度である。
まぁ俺の高校生活がこのままでいいのかという葛藤もある。
好きか嫌いかと言えば好きという感じの相手と距離を詰める。
高校生活としては悪くないだろう。
目指せ、青春ライフ。
————というのは建前で、青春レベルをあげればすべての女子のあらゆるデータが集まるのではないかという下心もある。
変態?いやぁこんな能力に目覚めた自分に言ってくれ。
さてと。
俺はそんなことを頭の片隅に置いて退屈な授業と、それなりの態度でストレス発散目的でめんとかどうとか叫びながら一日を終える。
あしたから俺の青春が始まる。
そうステータスが見れたから!
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