第2話 飯縄舞のステータス 

 飯縄舞

 性別 女

 期末成績  

 国語  60/100

 数学  34/100

英語   19/100

 社会   44/100

理科   25/100

  あなたへの好感度 99 友達以上恋人未満。

 性格 天真爛漫。他人の気持ちを気遣うのが苦手。

 青春レベルが低いためこの項目はご覧になれません。

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 身長 158cm 体重 あなたへの好感度が一定値未満ですので非公開です。

 趣味 ランニング ゲーセン巡り 食べ歩き。

 部活 陸上 

 備考 あなたとの今の関係に不満を持っているようです。あなたから会話をしてみるのがいいでしょう。

 

 ————というのが彼女のステータスらしい。

 成績悪いなと思った。

 というかこれがこいつのステータスか?

 

 「およ?またよん、なにか悩みごとかい?」

 俺のことを小首をかしげながら覗き込んでくるように見つめる。

 黒い瞳が俺を大きく吸い込むように俺の姿をとらえる。

 「いや、何でもない。もっと勉強頑張れよ」

 俺は無意識にそういった。

 「そんなこと言われても、私は今、赤点をとりまくって追試まっしぐらなのです!」といって両腕をだらりと下げてがっくりやる気がなくなっているというポーズをする。

 青春レベルというものをあげるための条件を確認するとどうやら同性や異性とのイベントを各種こなさなければならないらしい。

 まぁ俺は良くも悪くもクソ真面目だからな。

 部活をこなして勉強して寝る。

 それだけだから青春レベルというか青春経験値なるものがほとんど手に入っていない状態なのだ。

 これはまずいと思うが、彼女が欲しいと言ったらこの能力がもらえたのは地味というか微妙過ぎる。

 まぁぼちぼちやっていこう。

 そうして気づいたのだが。


 ————どうやらステータスが見れるのは俺の学校の女子生徒のみらしい。

 

 そこまで限定的な能力ならむしろいらない気がするがまぁいらないといっても消えないので仕方なく俺は楽しい学園生活を少しだけ考える。


 考えるだけだ。

 



 

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