第19話 郡が帰ったあと
「……さて」
最後まで
郡くんのノートを見ると、自分のダメさ加減が嫌でも理解させられてしまった。
効率的な作業やコストの削減を目的にする仕組みの
その仕組み作りの基となる整理整頓術。
何と言っていいか分からないけど、綺麗にまとめられた要点の通りに事務所や冷蔵庫、キッチンやカウンターの棚などを徹底的に整理整頓した。
すると見た目からして見違えるほどによくなった。
定休日の為まだ実践は出来ていないし、初めは慣れずに戸惑うかもしれないけど、間違いなく効率化された。
みんなに相談もせず勝手に変えたことは、明日謝らないといけないけど納得してくれるはず。それくらいに素晴らしい。あ、あと、片付けが出来ないことは口止めしておかないと。いきなり男の子を雇ったことも説明しないとかな。
「驚くだろうなあ……」
出会えたことがとても嬉しいと感じるくらい、郡くんは本当にいい子だった。
少し抜けているところもあるけれど、16歳と思えないほどしっかりしている。
達観しているといってもいいくらいかもしれない。
大人ぶっている私よりとっても大人かもしれない。
でもそれはきっと――。
今日話をして感じ取れたことだけど、彼は
だから大人にならざるを得なかった。
でも彼はまだ16歳だ。
今までの分も、うんっと。良いところはたくさん褒めたいし、甘やかしてあげたい。
昨日と今日のたった2日だけど、弟のように思えるようになった――。
「美海ちゃんにもいくつか謝らないとなぁ」
カウンターに座り郡くんがいたところをボーッと見ながら、彼との出会いの土曜日を思い出す――。
6月に入ってから店内が満席になった日は、片手で数えるくらいしかない。
今日も土曜日の夕方だというのに、2組のお客様しかいない。
カウンター席にはもはや腐れ縁……いけない。
今はお客様なのだから、考えを改めないと。
えっと、カウンダ―席には決まって毎週土曜日夕方に来店する常連のお客様。
特に何か会話を繰り広げる訳でもなく、いつも静かに本を読んで暫らくすると帰って行く。たまに
そしてもう1組は、妹と同じ制服を着ている
楽しそうに学校の話を繰り広げている。
中でも1年生にいる
隠れ家的なお店だから、これはこれでコンセプトに合っている気もするけれど……。
それにしたって、少なすぎる。
今月の様子をみると来月も不安になってきてしまう。
でも――。
原因は分かっている。
それなのに対策が浮かばないから余計に焦ってしまう。
少し前までは里ちゃんのお店が今の私のお店と同じ状態だったのに、自慢のアルバイトくんのおかげで、空気の悪かったお店が良くなり、あっという間に上向いてきたと、電話口で鼻息を荒くさせ、よく自慢していた。
聞きたくもない自慢話を聞かされて驚いたことだが、その子は美海ちゃんと同じ高校1年生だという。
先月、アルバイトが1人辞めてしまったため、求人は出しているけど女性限定募集のせいか応募も少ない。
もし――里ちゃん自慢の子が男の子でなかったら、うちの店に引き抜きたい気持ちになってしまったかもしれない。
注文も落ち着き、そんな現実逃避をしていると新たな来店を知らせる鈴が鳴る――。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」
腐れ縁である
とある騒ぎのせいで、先月は男性客を断っていた。
その騒ぎも落ち着いたから、今月から男性客の受け入れを再開させたのだけれど――。
男性客を断った影響は大きかった。
いけない、気持ちを切り替えて今は笑顔で対応しないと。
お客様は男性の2人組だ。
1人は私と同じくらいの年齢に見える。もう1人は多分高校生かな?
無表情だからか少しだけ大人っぽく見える。
里ちゃんの自慢していた子も表情が少ないって言っていたから、もしかしたら最近はそういった子が増えているのかもしれない。
2人は兄弟にも見えないし、ちぐはぐな組み合わせだなぁと、考えつつ返事を待つが年上の男性の方が固まっている。
――またか。
と、内心でうんざりしてしまう。
自分で言うのも何だけれど、私の容姿は整っている。
そのため男性のお客様が、私に見惚れてよく固まってしまう。
たまに女の子も固まったりするけど――。
気を取り直して声をかける。
「あの、お客様――?」
すると、高校生くらいの男の子が代わりに謝罪してから返事をしてくれた。
相変わらず無表情だけれど、返事はとても丁寧だ。
メガネ越しに見えるつり目は、きっと、笑う時に『くしゃっ』と、なって可愛い顔になると予想がつくから、少しもったいなく感じる。
その男の子は私と目が合っても、態度を変えることなくソファ席を希望した。
そのことで逆に驚かされたけど勤めを果たすため、一番奥の席に案内をする。
そして、注文されたブレンドコーヒーを席に持っていく。
「ごゆっくりどうぞ――」
年上の男性はまだ固まっているのか返事はなく、男の子がお礼を伝えてくれた。
とてもしっかりした子で感心してしまう。
ごめんねとありがとう。
この言葉を伝えられる人は大人でも少ない。
もし、この子が美海ちゃんと同級生だったら2人は仲良くなれるかもしれない。
と、余計なことを考えながらカウンターの裏側に戻ったところで、男性の顔に見覚えがあることに気付く。
確か……。
里ちゃんの弟さんだったかもしれない。
大学生のころに一度だけ里ちゃんの家で挨拶をした気がする。
今は里ちゃんのお店で働いていて、問題児で手がかかると里ちゃんから自慢と合わせて愚痴を聞かされている。
そうすると……。
もしかしたら、この無表情な子が里ちゃん自慢の子かもしれないと考えに至る。
今度は、さっきとは違った意味で気になってくるが、お客様の会話に聞き耳を立てる訳にもいかない。
だけど店内が狭いのと弟さんの声が大きいから、話の内容が聞こえてきて、弟さんが勝手なことばかり言っていることに段々とむかむかしてくる。
それに――。
きっと人として言ってはいけないことを言った。
男の子のことが心配になり顔を見るが――。
来店した時と変わらず『何も変わっていない』無表情であった。
まだ高校生で年頃の男の子。
あんな勝手なことを言われて、何も思わない訳がない。
それなのに、表情を変えずに何てことない顔をしている。
普通の人なら男の子に対して『異常』と感じてしまうかもしれないが……。
今は店員と客の関係。
何かしたくてもどかしくなるが、何か出来る訳でもなく、私は無力にも彼がお店から出て行く姿を見ていることしか出来なかった。
自己嫌悪を感じ、ただでさえ
すると弟さんに『ちょっとお姉さん』と呼ばれる。
今はこの人と話したくないけれど、お仕事だからと言い聞かせ、席まで移動する。
「お待たせ致しました。いかがいたしましたか?」
「お会計。あと、このノート捨てといて」
偉そうな態度で、つい笑顔が崩れそうになる。
……男の子の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。
いや、それすら勿体ないかもしれない。
態度には一切出さないでノートを受け取り、キッチンにいる美海ちゃんに預けた。
男の子が出て行くときに弟さんが『こんなノートいらない!』と叫んでいた。
つまりこのノートは男の子の物。
何も出来なかったけど、せめてこのノートは返してあげたい。
里ちゃんなら男の子の連絡先を知っているだろうし、
それが無力な私に出来るせめてものお詫びだ。
お店の出口まで見送った際しつこく『お姉さん、俺のこと覚えてない?』と言われ、連絡先を聞かれたが、知らないふりをして、退店を促した。
さらに心の中で『もう二度と来ないで』と言ってやった。
振り返ると、名花高校生の女の子が『大変ですね。お疲れ様です』と、労いの言葉を掛けられた。
どうやら会計待ちをしていたようだ。
労われたことに嬉しくなり、サービスでクッキーをプレゼントした。
美味しいと思ってくれたらまた来てくれるかもしれないしね、宣伝でもある。
「
「どういうつもりですか?」
「おっと、失礼。私も会計をお願いするよ」
男性客である
お店では今まで1度も呼んだことないくせに……何だか嫌な予感がする。
私の気も知らないといったように、何てことないにこやかな表情で退店していく最後のお客様を見送ると、キッチンから美海ちゃんが出て来て、ある物を見せられる。
「お姉ちゃん、ノートに学生証が挟まっていたよ。もしかして、
捨てなくてよかった。
学生証がないときっと彼も困るだろう。
それにしても、美海ちゃんの知り合いだったことに驚いた。
私服だったから気付かなかったけど、もしかしたら同級生なのかもしれない。
「美海ちゃんの知っている子? もしかして同級生とか?」
「うん、同じクラス男の子だよ。どうする? 月曜日に私から返しておこうか?」
美海ちゃんからは、学校での話は結構聞いている。
私が知っている限りでは、美海ちゃんが自分から男子に話しかけたりすることはない。
それにも関わらず、かなりモテる。当たり前だ。
だって、こんなにも可愛いのだから。
そんな子がいきなり教室で話かけたりしたら、目立ってしまうだろう。
八千代くんは大人しそうな子だし、困らせてしまうかもしれない。
だけどもしかして、私が美海ちゃんから聞いていないだけで、2人は友達の可能性もあるから、一応確認を取る。
「美海ちゃん。八千代くん? は、どんな子なのかな? それと、普段から美海ちゃんと話したり仲が良かったりするの?」
「八千代くんとは少ししか話したことがないからよく分からないけど、他の男の子と少し違う? かな。だから私、八千代くんなら一緒にアルバイトしても平気かもしれない。勘だけどね。それに…………」
「へぇ……それに?」
「ううん。なんでもない。でも、学生証は私が学校で直接返すよ。早く渡した方が八千代くんも助かるだろうし」
友達ではないなら、余計なお世話かもしれないけれど教室で渡すのはやめた方がいいかもしれない。
それに最後の様子も気になるし、八千代くんと一度直接話会ってお話した方がいいかもしれない。
勘とはいえ美海ちゃんがそんなふうに思える男の子なんて、本当に珍しいことだから。
「そうねえ……美海ちゃんからだと迷惑になるかもしれないから、八千代君くんの都合が大丈夫なら月曜日に連れてきてもらってもいいかしら?」
美海ちゃんは『なんで私からだと迷惑!?』と不満そうにぷんぷんしているけど、そんな表情も可愛い。
美海ちゃんに癒されながらも、忘れず注意事項も追加する。
「あと、美海ちゃん。なるべく。なるべく、ね? 他に人がいない時に声を掛けてあげてね」
「うん。人がたくさんいたら私も恥ずかしいから、そうするよ!」
「じゃあ、お願いね」
「任されました!!じゃあ、私はキッチンに戻るね」
任されたことが嬉しいのか、それとも別の何かが嬉しいのかは分からないけれど、美海ちゃんはご機嫌な様子でキッチンに戻っていく。
どんな美海ちゃんも可愛いなあと思いながら、美海ちゃんが忘れて置いていったノートを何の気なしに開いてみると――。
「…………なに、これ」
たった1ページ。
それだけで、八千代くんが優秀だってことが分かるくらい綺麗にまとめられていた。
悪いとは思ったけれど、もう少し。
と、次のページを開く。
そして次も。次も――。次も――――。
結局、ノートに書かれていたことを全て見てしまった。
盗み見を通り越す、はしたない行為。でも――。
「――里ちゃんが自慢したくなる訳だ。早く……月曜日にならないかしら」
そう思いながら、日曜日もやり過ごし月曜日の朝を迎える。
「じゃあ、美海ちゃん。今日はよろしくお願いね。八千代くんの都合が悪い時だけ連絡してね」
「うん! 分かっているよ。でもお姉ちゃん? 今日はお休みなのに朝からお店行くの? 珍しいね?」
ノートに書かれていたことで、うちのお店でも実践できそうなことがあったからとは美海ちゃんには言えない。
「うん、少し気になることがあってね。それに、美海ちゃんお気に入りの八千代くんがうちで働くなら準備もしておきたいし」
「もうっ!! そんなんじゃないからっ!! じゃあ、もう時間だから。またあとでねっ、行ってきます!!」
――行ってらっしゃい。
と、美海ちゃんを見送ってから私もお店に移動する。
八千代くんが来る前に少しでも片付けないと――。
時間を忘れ作業に没頭していたけど、1件のメッセージが届く。
『お姉ちゃ~ん……まだ声掛けれていないの。目は合うのに、タイミングが難しいよ~』
時刻は15時過ぎである。
思っていた以上に集中していたらしい。
それに、今日は難しいかな?
そう思いながら、応援しつつ無理はしないでねと返信しておく。
その後は、美海ちゃんから連絡もなく時間が過ぎていく。
もうお店に来ていてもおかしくない時間だと思う。
自分らしくもなく、そわそわと少しだけ緊張しながら待っていると――。
「お姉ちゃん、いる~? 八千代くん連れてきたよ~!!!」
外から鈴のように澄み通った綺麗な声が聞こえてきた。
美海ちゃんだ。それに、無事八千代くんを連れてきてくれたようだ。
私の姿を確認した美海ちゃんは外にいる八千代くんの元に戻って行こうとするが、引き留めて少し待ってもらう。
八千代くんと話をしてみて、採用したいと思えた時のために打ち合わせをしておく。
美海ちゃんは『私はもう決めたから、あとはお姉ちゃんが決めて。でも、きっと大丈夫だと思うよ』と、言うと笑顔で八千代くんの元へ戻って行く。
「やけちゃうなぁ」
お姉ちゃんっ子の美海ちゃんが離れてきそうで少し感傷的になるが、嬉しくもある。
気持ちを切り替えてピシッとしよう。
念のため、レジに貼ってある求人を剥がしておく。
身だしなみも整えて、しっかりした年上お姉さんらしい表向きの私を準備する。
――チリン、チリ~ン。
美海ちゃんは、隣にいる彼に笑いかけながら2人並んで入ってくる。
私以外の人に向かってちゃんと笑っている――。
思っていた以上に仲良さそうな様子に驚いてしまう。
八千代くんは一瞬だけレジに目をやりすぐにこちらを向いた。
相変わらず無表情だけれど。
気のせいかもしれないけど、心なしか土曜日より雰囲気が柔らかいように見える。
すると――。
「かみお……美海さんのクラスメイトの
気を使わせてしまった。
彼はやっぱりすごく丁寧に挨拶をしてくれた。
誰かとは大違いだ。
チョコレートに目を輝かせている美海ちゃんが微笑ましくて、受けとるのが少し遅れてしまった。
気を取り直して、八千代くんの目を見る。
土曜日にも気付いたけど、掛けているメガネにはやはり度が入っていないように見える。
くしゃっとした目を見ることは叶わないけれど――。とても綺麗な目をしている。
決めた――。
まだろくに会話はしていないけど、私は何が何でも彼を雇いたい。
いや、働いてほしい。
根拠はないけどきっと、彼のため、美海ちゃんのため、お店のためになると思う。
そう確信してから彼に挨拶を返した――――――。
「――ふふっ」
昨日の事なのに何だか懐かしく感じて、それが可笑しくて、1人で思い出し笑いをすると。
「ねぇ! お姉ちゃん!! 大丈夫??」
いつの間にか、美海ちゃんが帰って来ていたようだ。
あれ、でも今日は確かお店に来ないと言っていたはずよね? って言ったら意地悪かな。
きっと彼のことが気になったから、立ち寄ったことは簡単に予想が付くからね。
「ふふっ、大丈夫よ。それより、お帰り美海ちゃん」
「平気ならいいけどさ……ただいまお姉ちゃん。それより八千代くんは……帰っちゃったみたいだね?? あと本当に大丈夫? 何か悩み事?」
「あと5分くらい早かったら、美海ちゃんも郡くんに会えたかもね。それと心配してくれて嬉しいけど、本当に大丈夫よ。お店の棚とか色々変えちゃったし、郡くんのことを皆にも紹介しないといけないなぁって考え事してたの」
「ふーん? でも、キッチンは凄くよくなったと思うよ! 効率的? みたいな感じで!!」
料理にはちょっとうるさい美海ちゃんが言うのだ、かなりよくなっているのだろう。
そして、私が返事をするよりも前に、美海ちゃんの携帯が鳴る。
――あ、八千代くんからだ!
と。
嬉しそうに『どういたしまして』と、口にしながら返事している。
可愛い、うちの妹は可愛すぎる。
きっと彼の事だから、律儀に本のお礼を伝えたのだろう。
彼は気付いていないけど、美海ちゃんからこんなに可愛い笑顔を引き出せる人は他にはいない。そのことが嬉しくてニコニコしちゃう。
すると、美海ちゃんが何かに気付いたのか、嬉しそうな表情を一変させた――。
「あれ……?」
美海ちゃんの視線の先を見ると郡くんがプレゼントしてくれた紅茶。
開封されている箱が置いてあるのだ。
美海ちゃんは箱を手に取り、中身を確認している。
ぼそっと『2つ減っている』とつぶやいてから。
「もしかしてお姉ちゃん」
「うん」
美海ちゃんの声に抑揚がない。
思ったよりいじけてしまっているかもしれない。
「紅茶飲んだの? 八千代くんと2人で」
昨晩の事だ、八千代くんがお勧めしてくれた紅茶を飲むのが『楽しみだね!』と話していた。さらに言うと、せっかくだから3人で飲めたらいいねとも。
約束した訳でなかったけど、美海ちゃんを置いて郡くんと2人で飲んでしまった。
うん……どうせなら郡くんを褒めてから怒られよう。
郡くんが買ってきてくれたこと、とっても美味しく淹れてくれたことを伝えると美海ちゃんは怒るというよりは寂しそうな表情をする。
私は慌てて美海ちゃんに誠心誠意謝り、今度お姉ちゃんから郡くんにお願いすると言ってなんとか許してもらう。
昨日、お友達とケンカしたと聞いた時もだけど、今日もやっぱり郡くんが関わっている。
美海ちゃんの変化は本人も気付いてないかもしれない。
些細な事だけど、こうやって自分の感情を隠さないで表に出している美海ちゃんをみると嬉しくなる。
郡くんには本当に感謝しないといけないな――。
「お姉ちゃん、どうしてまた1人で笑ってるの? 早く帰ろうよっ!」
「ふふっ。ね? 久しぶりに、手、繋いで帰ろうか? 美海ちゃん」
「えぇ~、暑くない? でも、いいけど」
――お姉ちゃんは仕方ないなぁ。
と、言いながらも差し出してくれる手をしっかり握り、2人仲良く店を後にしたのだ。
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