最終話 幸せなこれからを

 紫苑の立てたフラグは見事に回収され僕が卒業するまで何もないなんてことは無くひと悶着アリはしたものの無事に高校を卒用出来て今は紫苑と同じ大学の同じ学部に通っている。


「あれが藤音さんの旦那か」


「なんだか、ぱっとしないな」


「あれなら俺でもわんちゃんあったんじゃないのか?」


「やめとけよ。結果がすべてなんだから」


 初めて大学に言ったときにはそういった声がそこら中から聞こえてきた。

 高校でも同じようなことを言われていたけど大学は紫苑がより一層綺麗になったのと絶対数が多いということもありかなりの視線にさらされていた。


「言われたい放題だな僕。まあ、高校の時に言われなれてるからいいけどさ」


「だね。でも海星が悪く言われるのは気分が悪いな」


「紫苑ってまだ藤音さんって言われてるの?」


「いや、最近は言われてないんだけどたまに言われるんだよね」


 紫苑は去年に苗字が天乃になってるのにいまだに藤音さんって言われてるのか。

 まあ、同級生が学生結婚するなんて思わないだろうしな。

 しょうがないところもあるんだろうけど。


「高校のときみたいにすぐにこの好奇の視線はなくなるから気にしないでおこうよ」


「海星がそういうならいいけどさ。それより帰りにどこかによって行かない?」


「だね。この周辺はあんまり来たことないから案内お願いしてもいい?」


「もちろん任せておいてよ!」


 手を繋ぎながら大学を後にする。

 結婚してから一年近く経ったけど僕たちの結婚生活は順調だった。

 多少の問題はあったが気にしないでおこう。

 結婚式は僕が大学を卒業してから行うことになっている。

 後4年。

 それまで紫苑と楽しい大学生活を送ろうと思っている。

 改めて僕が思うことはあの時紫苑に拾われて本当に良かったと思う。

 非日常なことではあったけど紫苑のおかげで僕の人生は変わった。

 紫苑の手を握りながらそう思うのだった。


 ……………………………………………………………………………………………………


 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 要望が多いようであれば海星が3年生のころにあった問題を書こうと思います。

 本当にありがとうございました。

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