第43話 エピローグ

 第五次大規模侵攻はなんとか終幕した。スイの復帰、ノクスが狂気に堕ちてもの戦闘続行、何よりローの努力で、外壁の補修が少し必要な程度で落ち着いた。

「頑張り屋め。助けに行ってやる」

 最後のスケール4を倒したローは、その足でムノムクアのところまで行った。


 結果は、ノクス無事生存。広義的には文句なしの大団円である。

 そもそもシュナプスイデーという事件に関しては人災である。

 まず上層部の二人はゼーンズフトのことを知ってはいた。しかしながら、ローは第六感の反応の無しの状況かつ大規模侵攻に焦点を合わせていたために、元帥にシュナプスイデーのことを報告していなかった。元帥もローを信じすぎていた節があり、ゼーンズフトの危険性を理解していなかった。そのためこの二人の中で報連相が行われた時点で自ずと解決した。

 幸運だったのは被害者が全員無事意識を取り戻したところである。そして加害者とは言えるウェルたちはお咎め無しだ。彼女の言った通り、法律には違反していない。両者納得の上の契約が履行されただけである。

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