第19話 使徒との再会②

「いや〜今回は世界が冷酷すぎたね。ノクスは頑張った方なんじゃないかな」

 ノクスは自身の心象世界で起きると青年の声が聞こえた。人影が好奇心を身に纏って這い寄る。

「また死んだんですね」

「またローに殺されたね」

 使徒は淡々と事実を述べた。ノクスの落ち込んだ顔を見て、トリックスターのように舞い踊り始める。

「人生というものは理不尽さ。今回のように基本的に『初見殺し』の連続」

「何が言いたいんですか?」

 使徒の意に反して、さらにノクスは機嫌を損ねる。ノクスの中ではもう人生が終わっているのだから。

「それで終わりなんて、主が認めない。だから君は生き返る。主が存在するのであれば、ね」

「まだ、機会があるんですか⁉︎」

 これで最後だと思っていたノクスには思いのよらない朗報だった。

「あれ? 解説しなかったっけ? 君のリァ……」

 ――使徒さん! またそこから聞こえてないよ!

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